表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天啓の雲   作者: 古寂湧水 こじゃく ゆうすい
30/359

茶道の初代小堀遠州が店の仕事を手伝ってくれて大助かり

いよいよ陶器と名刀の展示ですが千客万来のようですよ。しかし分身のコピー品を大元からの枝分かれとは言い得て妙ですね。

271

それと宇治茶よりはるかにうまい、次郎長が作っている抹茶である。一様に驚きの声が上がっている。どんどんSNSで流しているようなので、そのうちこちらもすごいことになりそうだ。


インターネットで写真付きの情報が流れC国やK国も自国の国宝の分身が安く売られていることを把握して、詳細を求めてきたが今日は何度も同じことを言って疲れているので、


明日の新聞でも見てくれと冷たくあしらった。まあ、たぶんぎゃんぎゃん言ってくるだろう。騒いでくれるのを願っているので、そのような対応をするだけである。


案の定、K国の大使館から年配の女性が血相を変えて入り口にやってきたが、足が動かないらしくてバタバタやっている。そのうちに頭が痛くなったのか、しかめつらをしてうずくまってしまった。


そういう場合の対応を次郎長から厳しく申し渡されているいるので、そのままほっぽりぱなしで一切の接触をしていない。


272

入口に居座ってそのまま動かないので鬼吉が[他のお客様に迷惑になりますので通路を開けてください。]と言って強制的に動かしてしまった。ず~っと喚いているがしったことではないという対応である。


C国人と思われるこちらは若手の男性が勢いよく入口に来たが、同じく足をバタバタさせて頭を抱えている。なんだか喚いているようだがこちらも入り口をふさいだので石松が力ずくで動かしてしまった。


2人そろってぎゃ~すかぎゃ~すか言っている。


この様子をテレビ車や新聞社が撮影をしている。こちらの対応に落ち度はないので、そのままほったらかしである。バリアーが張ってあるなんて、絶対にわからないのである。


大使館から連絡が行ったのか文化省と法務省の下っ端役人が様子を見に来た。王様は弁護士を使おうと思ったがめんどうなので超能力を使って、通常の弁護士の100倍の能力で対応できるようにしている。


273

[どうもいらっしゃいませ、私が責任者です。何か問題というか落ち度がありましたか。][いやあ大使館から連絡があり、国宝のコピーを売っているとのことなので様子を見に来ました。]


[わかりましたせっかくですのでマスコミ関係の方も大勢が来ています。ご一緒によろしいですか。][え~ま~よろしいですよ。]


王様は枝分かれのことを遠州の例を交えて説明し、枝分かれしたものに印字を刻んで販売している旨を話した。この陶器は出来た時に枝分かれしていますので根本は同じでも、


経過年数の過程が違うので今の国宝の表面とは違うものだと話した。


[何か問題がありますか、どこかの国の得意のパクリではありませんよ。]大勢の前で挑発的に言ったら記者たちから笑いが聞こえ拍手が興った。


[すみませんが大使館の方に理解ができるように、懇切丁寧な説明をお願いいたします。]2人の役人は苦笑をして帰っていった。ゴンちゃんにユリ、このくらいに言っとけばいいかな。ワンワンワンワン。


274

[さ~て早めに温泉風呂にでも入るかな。]別府温泉と同じ泉質である。[石松の兄貴、やっぱり一家で揃っての仕事はいいですね。]


[ち、ち、ちょっと、も、も、ものたりないけど、お、親分が、よ、よ、よろこんでくれるなら、そ、そ、それでいい。]


鬼吉[親分は警備だけじゃなくて、その先に大きな仕事があるように感じるんですけど。]法印[3人で暴れられる仕事はもうないんですかね。][それだよそれ、なんかあるようなんだよな。]


王様[ほ~なんかあとで、おもしろいことがあるのかな。][お、お、お、王様なんかお、お、お、大きな出入りがあ、ありそうです。][ははは、ばくち打ちのカンか、カンは大事にしなくちゃな。はっはっ。]


翌日の新聞にでかでかと写真付きで出たのでいろんなお客さんでごったがえしている。僧侶の方も多く、京都の大寺からもおみえである。茶碗には無料で店の共箱が付いているが、


さすがに2,500万円の喜左衛門井戸の分身に小堀遠州の箱書きを希望している。


275

サスケは遠州に箱書きを20万円で頼んだら、気軽に応じてくれた。税抜き2,520万円で商談が成立である。この大寺の僧侶は追加で曜変天目茶碗を、遠州の箱書きで2,370万円でお買い上げになった。


さすがに大寺である。


すずは福丸デパートの支援スタッフを4人使っているが注文がかなり入って、梱包に発送をしなければいけないのでてんやわんやである。


王様は小堀遠州が協力的な態度で好感が持てるので、必要な茶道具を揃えてやることにした。


[小堀さん共箱を書いてくれて、どうもありがとう。こちらもあなたが欲しい道具があったら揃えるが何かあるかな。松永弾正の自爆で一緒に破壊されてしまった、平蜘蛛の茶釜でも再生しようか、


それとも南画の大家牧谿の絵を揃えるか茶碗だったらどんなものでもなんとかなるがどうかな。][はい、ありがとうございます。平蜘蛛の茶釜を復活したらインパクトがありますね。


茶碗は私が指導した七窯がありますんで、昔の良品を復活したいです。]


276

[なるほど、それでは陶器の方で復活の普及品には香の印を打っているが茶道具と遠州好みの茶碗には遠の刻印を打ってブランド化を図り、共同で育てていくというのはどうかな。]


[とても面白く賛成いたします。それと茶道にはお茶菓子がつきものです。明日香国で復活させて次郎長さんの抹茶と共にに送ってほしいですね。]


[なるほど、こちらではまだ産地が打てないので身内だけの使用になりますが早速取り掛かりましょう。][茶道界は遠州流も続いていますが、なんといっても三千家が重要な地位を占めています。


私の陶芸スタイルは琳派の系統ですので遠州流のきれい寂に通じるものがあります。ぜひこのきれい寂で茶道界のトップに立っていただければと思います。


その為にはどうしたらいいのか…有名人を招いての茶会でもやりますか。]


[そうですね、それも一つの方法ですが私のスタイルは修養の目的もありますがもっと気軽に楽しんでもらいたい気持ちが強いです。]


277

特定の人よりも普通の一般人に、より利用してもらいたいです。したがってまず近所の方からお茶室で流派を問わず興味のある方は、手軽な利用料金で楽しんでもらうようにしたいのです。


昔は大名茶の古田織部師匠の弟子でしたのでその系統でしたが、今はより一般的になりましたね。]


刀剣協会から三振りの鑑定をしたい旨の連絡がきた。サスケはすぐに王様に伝えに来た。[ふ~む、刀剣協会の鑑定はしなくていいな。勝手に騒がれても面倒だ。


ただ無慈悲に蹴とばすと足を引っ張られるので、文化省の正式な依頼でしたらお受けいたします。こんなことでどうかな。]


[文科省も郷義弘はほかに全くないのと他も貴重なものなので、重用文化財の指定もありますから興味はあるでしょうね。一緒にどうぞと言ったら角は立ちませんね。]


[たぶん一緒は嫌がるだろうから嫌がったら2ヵ所でやるのは無意味です。と言って断ればいいです。][そのようにします。]


278

国宝茶屋が以前にも増して忙しくなっている。国宝茶碗で菓子付きで飲むと1,800円であるが遠州好みの茶碗で飲むと1,000円で飲めるからである。遠州好みのお茶碗は見てくれが楽しくて、


おまけにその器が焼かれた窯の説明と茶碗の見どころが詳しく書かれているのでお茶を習っていない人にも興味を持たれているようである。


興味を持った人は2階の茶道具売り場の遠州好みの茶碗を見に来て、25,000円の手頃な価格で売られているので、購入したり茶道教室をのぞいたりする人が多くなった。いいサイクルができてきたようだ。


忙しい中でも慣れが出てきたので、1階の国宝喫茶店の窓側の屋外庭を和風の造園をして抹茶を飲みながら楽しんでもらおうと、スタッフと相談中である。[どうだみんな庭造りについてはどうかな。]


サスケ[賛成ですが、誰が造園するのですか。][知っての通り、小堀遠州は茶道の専門家だが造園も有名です。和風の店に和風の造園でいいと思う。]


279

[それともう一点、お茶をやる人は大体はお花もうやります。そこで1階の倉庫を改造して展示販売をしようと思います。花器はもちろん陶磁器が主体ですが銅・真鍮それにガラスがありますが、


ガラスは和風に合わないんで一応除きます。仕入は志野が主体でまた徳丸デパートより販売員を数人確保します。


過去の名器をずらりと揃えてこちらも香の印を打ちます。このさい華道の大手の持ち物も枝分かれ及び分身ということで揃えます。仕入国は日本以外のC国にK国でもOKです。


銅器は大昔のC国に大型のものがありそうだけどどうかな、皇室が使っていたものでもどんどん揃えてください。


このビルの倉庫は各階に広くとってありますので、充分に空になるように移動できます。志野には華道家元の数十倍の能力が備わるように、超能力で調整を致します。


料理に使う器それに茶道具関係に花器。これで手頃な値段で銘品が買えるとなると全国から来店や問い合わせがあると思います。]


280

次郎長[インターネット販売で梱包発送が多くなり、だいぶ苦労されているようです。専門の部署を作ったらどうですか。若い衆でしたら茶園から3人呼んでやらせ、管理は大政に任せようと思います。]


[そうだな、それはいいと思う。入口の警備には石松他2名がいるが、小政に1階と入り口の責任者としてやってもらうかな。]すず[それはすごく助かります。][では解散です。]


王様が小堀遠州と話している、[どうかね、教室の生徒は増えましたか。][おかげさまで国宝喫茶からのお客様が多いです。][一般のお客様が増えるのはうれしいですよね。


そこでですがその喫茶の窓側に、和風の庭を造ってほしいのですが、設計だけしてくれれば超能力犬のユリがお手伝いをいたします。いいなユリ。]ワンワンワン


[遠州さんが設計されたのをユリが写し取って、超能力パソコンに表示します。それを確認して超能力であっという間に造ってしまいます。]

いよいよお待ちかねの対馬の仏像奪還にかかりますかね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ