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天啓の雲   作者: 古寂湧水 こじゃく ゆうすい
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ゴン太の協力で競馬で大儲け

競馬でガンガン儲かっています

5

有馬記念が終わると、正月5日の金杯まで中央競馬はお休みである。


船橋駅からバスで30分、御滝不動の近くの小さな一戸建ての借家で、ゴン太と呼び始めたセントラルアジアシェパードドッグ(通称アラバイ)と四国犬のミックス、


2歳くらいで約60kgのどでかいのと暮らし始めたが餌だけやって放し飼いであるが全然問題はなかった。


糞はたぶん近くの公園でしてくると思うのだが、それに普通だったら野良犬で通報されて収容されてしまうのだがどういうわけか、それは全くなかった。


不思議な力が備わっているのかもしれない。近所の子供たちが面白がって近づいてくるが、尾を振ってとても愛想が良い。老人にも人懐っこくてかわいがられている。


Mixだが身体はほとんどアラバイの成犬に似ている(現地の本物は垂れている耳と尾っぽを切って、オオカミや闘犬で戦いしやすくしている)がこのMix犬は四国犬と同じように耳が垂れていなくて巻尾になっている。


6

顔の輪郭は四国犬特有の少し長い感じになっていて、愛嬌のある親しみやすい印象である。体色は赤ゴマで胸から腹は白毛に覆われている。


でもこんな特徴のある犬だから警察に届けが出ていないのか当然に気になったが、天から与えられたものと割り切って普通に飼うことにした。


この犬の半分の血であるアラバイの原産地は、トルクメニスタンのカフカフ地方の砂漠地帯で放牧が盛んなところである。ー20度~+40度になる砂漠地方特有の寒暖差の厳しい地方である。


オオカミから羊などを護る護畜犬で、首に大きなトゲを付けた鉄の首輪を付けオオカミの対応をしている。


暮れの有馬記念で大勝ちをして、余韻冷めやらぬまま新年を迎えたがとても5日の日刊賞金杯まで待てない。


ちょうど船橋競馬が3日から始まっていたのでスポーツ新聞を買ってきて、ゴン太に勝負レースを3つ選んでもらい一点買いを5,000円づつ3点である。


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全部当たれば大穴もあるので、50万円を超えることになる。よしゃ~あ勝負である。久しぶりに船橋競馬場駅に降り立ち、闘志がわいてきた。


100円の入場券を買い、すぐに勝負レースがあるのでパドックに行った。


中央競馬と比べると、いかにも狭く小汚く馬も貧弱である。ゴン太の予想はみんな穴馬ばかりだから、クズ馬ばかりである。こんなもんほんとに来るのかな~と思ったが、


まあ決めたことだから半信半疑でも最初の狙い目通り枠連1点勝負8Rに5,000円を投入した。


ファンファーレが鳴った。購入の馬は2頭とも中断から後方に待機していたが、3コーナーから徐々に追い上げ4コーナーではそれぞれ3馬身と4馬身差に迫っていった。


いつもはここらへんまでで一応は見せ場を作って消えていく運命なのだが今回は違った。鞍上は腕達者の桑島孝春と石崎隆行である。


信じられないがクズ馬2頭の叩きあいの結果1,2着で決定したので25万円のゲットになった。


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続く9Rはこれも穴で20万円、10Rは万馬券で50万円で合計が95万円になった。うわぁ~これは大変なことになってしまった。ゴン太は普通の犬でないのがはっきりしたのだが、


天からの使いかなそんな感じがしてきた。帰りに200gのステーキ用牛肉を6枚買ったが自分用には1枚で、犬用にはなんと5枚を買ってしまった。


ゴン太様さまである。自宅で茹でたのを嬉しそうにほおばり、”これからも任せてよ。”というような頼もしい表情をしている。


夢でないのかな、ほんとうなら暗い人生が逆転できる。何事もゴン太の気持ちを第一に考え、あまり浮かれすぎないようにしようと思った。


次の日の船橋競馬も50万円をゲット、5日の中央競馬の金杯は50万円のゲットである。一気に金銭的に楽になってしまった。でもいくら小金を貯めても馬券師では社会的な信用がない。


他の見せかけでいいから職業を持たないといけないと思い、ゴン太の顔をじ~っと見つめながら考えた。







面白くなってきましたよ。

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