表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最後列のファンタジスタ~禁断の移籍を敢行した日本人キーパーは、神秘のヴァルセロナ美少女との邂逅で超越する~  作者: 雪銀かいと@「演/媛もたけなわ!」電子コミックサイトで商業連載中
第四章 伝統の一戦と少女の真相

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/71

1話

第四章 伝統の一戦と少女の真相


       一


 ピッ、ピピー! ヴァレンスア・スタジアムに笛の根が高らかに鳴り響いた。と同時に、ヴァルサのベンチの面々が立ち上がる。皆、熱狂を感じさせる力強い笑みを浮かべている。

 ゲームセット。四月十八日、神白たちヴァルサは、リーガ・デ・オノール・Sub―19の第二十七節、ヴァレンスアCFに一対〇で勝利した。これにより二位ヴァレンスアCFとの勝ち点の差は十になり、残り三試合の結果に拘らずヴァルサの首位は揺らがなくなった。

(よし! 最低限のノルマは達成!)神白はゴール前で拳を握り締めた。グループ2でヴァルサは優勝。決勝リーグであるコパ・デ・カンペオネス・フベニールへの出場権を獲得した。

 最近の神白はレギュラーの座を掴みつつあり、およそ七割の試合に先発出場していた。二度、ヴァルセロナC(トップチームの三軍)の練習にも呼ばれていて、自分でも成長を実感していた。

 試合後の挨拶も終えて、神白たちは監督の話を聞き始めた。ゴドイはやはり、高ぶった口調で選手たちを称賛した。

 話が一段落し、ゴドイは少し静かな表情になった。

「講評は以上だ。またこれまで少し話してきたが、ヴァルサ・フベニールAは、神戸ヴィライアより暁遼河を獲得した」

(ついに正式決定か。やったな、遼河! 大きなステップ・アップだ!)

 友の飛躍を喜ぶ神白は、密かに拳を握りしめた。

 ヴィライアとのテストマッチの一週間後、ゴドイから、暁を自チームに加えたい旨が話された。神白は驚く一方で、納得もしていた。暁はディフェンスにしては技術が高く、テクニカルなヴァルサのスタイルにも適している。スピードはさほどではないがクレバーでポジショニングが良く、一列前、中盤の底での器用も可能だと神白は感じていた。

 暁の移籍に関する詳細を聞きつつ、神白はわくわくしていた。センターバックに暁を据えた時の試合構想が、幾多、神白の頭の中で展開されていた。


ブックマークや評価をぜひお願いします。

ブックマークはページ下部の「ブックマークに追加」をクリック、評価は「ブックマークに追加」のすぐ下の【☆☆☆☆☆】をタップすればできます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ