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3話
三
翌日の日曜日は、ヴィライアとヴァルサの練習試合だった。場所はヴァルサの練習グラウンドである。一時間ほどのアップを済ませて、両チームのスタメンはコートに入場した。
ヴァルサのセンター・フォワードはレオンである。キープ力、得点力は高いため、適切な選択だと神白は考えていた。
その真後ろ、トップ下には天馬が入っていた。通常の布陣は天馬がフォワードでレオンが中盤なため、二人が入れ替わった形である。うまく回ればリーグ戦でもオプションとして使うとはゴドイの言だった。
対するヴィライアは暁を最後列のリベロに据えており、ディフェンスが三人の布陣だった。
先週のジムナスティコ戦での活躍が評価され、神白は先発出場だった。(成長した姿を遼河に見せてやる)と、いつも以上に気合が入っていた。
両チームのメンバーが配置についた。やがて笛が鳴らされ、ヴィライアのボールで試合開始。