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人狼と魔術師の恋愛模様  作者: フミカ
13/23

ゼイバルの日々~セリーナ~

  昨夜何もなかったのは、ヴァイルさんたちのおかげだろう。

 部屋の外には何人か張り付いていたし、夜も扉のところでガチャガチャいってたし。


「何もなかったのって、ヴァイルさんたちのおかげよね?」

「そうね、じゃなきゃ何もないってことはなかったはずよ」


 レイアも、昨夜何もなかったのをおかしいと思っていたみたいだ。

 にしても、ヴァイルさんたち大丈夫なのかな?昨日の夜私たちの警護してて、今日も朝からグル王様の執務の手伝いをしているからほとんど寝てないんじゃ...。


「二人とも、話はそれくらいでもう食堂よ」


 ベル様の言葉に、私とレイアは話すのをやめた。


「まぁ、お礼ぐらいは言っておかないといけないでしょうね」

「かしこまりました」


 確かに、そうだ。ちゃんと言っとかないとな、たぶんとぼけられそうだけどね。

 ちなみに、ナーラとルルはベル様の朝食が終わったあとの予定の準備のために部屋に残っている。そんな感じですることを分担し、このゼイバルの城のことも少しずつではあるが把握してきている。

 まぁ、サンマリーの城よりもゼイバルの城は昔要塞だったこともあり、武骨な雰囲気だ。サンマリーは、いたるところに草花が飾られていて華やかな感じだったのだ。


「おはよう」

「おはようございます、グル王様」

「グルでいいですよ、マリーベル姫」

「では、私のこともベルと」

「分かりました。では、ベル姫朝食を食べましょうか」

「はい、ですがその前に。昨夜、セリーナたちを助けていただいたようでありがとうございました」


 さすが、ベル様。私たちが言うとたぶん誤魔化されるけど、ベル様が言ってしまえば受けとらざるを得ないだろうし。


「いや、あれはヴァイルたちが考えて行動した結果なのでその言葉はヴァイルたちに」

「いえ、大切な客人たちが安全に過ごせるようにすることが俺たちの仕事ですので」

「それでも、守っていただいたことに変わりはありませんから。彼女たちを代表して私が言っておきます。本当にありがとうございました」

「いえ」


 ベル様が頭を下げるのと同じくらいに、私とレイアも頭を下げた。

 ヴァイルさんはとても気まずそうにしており、アレンさんはいえいえといいながらにこやかだった。


「さて、朝食にしよう」

「はい、グル様」


 それからは、朝食を食べながらたわいもない話をしているベル様とグル王様に時に頷きながら、食事の給仕ををしていた。

 朝食が終わり、グル王様は執務へ、ベル様は衣装合わせがあるため部屋へとそれぞれ戻った。

 戻る前に、改めてヴァイルさんたちにお礼を言いベル様に続いて部屋に戻った。


 その日の午前は、ベル様の衣装合わせで潰れてしまった。

 午後は、グル王様が騎士団の訓練に参加するということでそれを見学に行くことになった。







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