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ランデレ彼女

血肉祭彼女

作者: 狂風師

血肉祭の「血肉」って「ちにく」って読むのでしょうか?

それとも「けつにく」って読むのでしょうか?

…読みは内容に関係ないですけど。


前編は下記URLよりどうぞ。

http://ncode.syosetu.com/n7154z/

ルコ「今日は何の日でしょー?」


俺「…それ聞き覚えがあるんだけど」


ルコ「そのとーり! 今日はバレンタインです!」


 始まりましたルコの世界。


ルコ「ルコがチョコ作ってあげるから、楽しみにしててね!」


 そう言って布団から抜け出し、ネクタイを揺らしつつ台所へと向かって行った。


 上機嫌に左右に振れる綺麗なお尻を見ながら二度寝した。








 強烈に甘い匂いで目が覚めた。


 目の前にルコがいる。ネクタイが見える。


 ゆっくりと動いて、顔が視界に入る。


 何やら白いものがかかっている。


 寝起きの俺に、いったい何を期待しているのだろうか。


俺「…ホワイトチョコな」


ルコ「せいかーい!」


 のっそりと起き上がりテーブルの上を見ると、白、黒、赤のチョコが置いてあった。


 どれもハートの一口サイズだ。


 これがバレンタインのチョコなのか?


 ルコにしては普通すぎるが…。


ルコ「左から順番に食べてね」


 順番に…? 何か仕掛けでもあるのか?


 左からというと…白か。


 さすがにこの色に仕掛けなんて…出来ないよな?


 若干の不信感を持ちつつ、ホワイトチョコっぽい物を口に入れた。


 味わってみても、何ら変わったところはない。


 針が入ってるわけでもないし、妙な味がするわけでもない。


 いたって普通のホワイトチョコレートである。


ルコ「おいしい? じゃあ次は真ん中のチョコね」


 真ん中…黒。


 これは細工がしてあっても分かりにくい。


 かもしれない運転でいこう。


 もしかしたら、この黒色はイカ墨で出しているのかもしれない。


 もしかしたら、何かしらの香辛料を使って、とんでもなく不味いかもしれない。


 もしかしたら、これはチョコじゃないかもしれない。


 …よし。覚悟はできた。さあ頂こうか。


 震える手を気にしないで、一気にチョコを口に入れた。


 …。


 ……あれ、おかしいな。


 普通だ。


俺「…お前、本当にルコか?」


ルコ「ルコはルコだよ。じゃあ最後の一個!」


 最後の一個は赤色。


 色的にも順番的にも、一番不安なチョコ。


 見た目は他の2つと変わらない。


 ルコの顔色を伺うが、笑顔を見せるだけ。


 怪しいぜ。これは究極的に怪しい。


俺「ちなみにさ、これ食べても大丈夫だよね?」


ルコ「ダイジョウブだよ」


俺「この赤色はどうやって…?」


ルコ「ヒミツ。食べてから教えてあげる」


 あ、これ、ヤバいやつだ。


 かといって、食べないという選択肢は残されていない。


 意を決してチョコを掴み、口の中へ入れ込んだ。


 口内の温度で溶けていくホワイトチョコのような味。


 続いてやってくる、おかしな味。


 同時にルコが腕を見せてきた。


ルコ「包丁でチョコを刻んでたら、間違えて切っちゃった」


 左手首の少し下。


 絆創膏が数枚貼られていた。








ルコ「美味しかった?」


俺「…なんとかな」


ルコ「ルコが体の中で血となり肉となるんだよ」


俺「傷口は大丈夫か?」


ルコ「うん、平気だよ。いつもの事だもん」


 …どう解釈したものか。


 普段から料理に入っていたのか?


ルコ「お返しは、今日中だよ?」


俺「『お前の中にホワイトチョコを流し込んでやるぜ』と言ってほしいのか?」


ルコ「好きにしていいよ」


 ルコは俺にくっ付いて、上目遣いで見つめてくる。


 小さな胸が俺の体に当たっている。


俺「ちょっと…ちょっと落ち着けよ」


ルコ「でももうここは…」


 待て待て。このままでは(けだもの)になってしまう。


 それにしたって、確かにいろいろと込み上がって来る感情はあるが、これは異常じゃないか?


 体の芯から温まってくるような…。


 いつもの比じゃないのだが。


俺「一つ聞いていいか?」


ルコ「ほうひたほ?」


 どこに隠し持っていたのか。


 いつの間にか、自分の口に赤色のチョコを半分咥えている。


 まるで、このまま口づけしながら一緒に食べよ、と言っているような仕草だ。


俺「お前…チョコに何入れた? 正直に言ってみろ」


ルコ「へいひょくはい」


俺「…何だって? 漂白剤?」


 次の瞬間には口をふさがれた。


 ルコの口で溶けていたチョコが、俺の口の中へと流れ込んでくる。


 完全に液体となったチョコを、俺の口に移動させたりルコの口の中に移動させたり。


 何往復もさせ、最終的に半分半分に分けて飲み込んだ。


俺「…ホント、お前って奴は…」


ルコ「チョコに入ってたのは、精力剤でしたー」


俺「納得…って、そうじゃないわ! なぜ持ってる!」


ルコ「買ってきたからだよ?」


俺「当たり前だ! そういう事じゃなくてだな」


 何言っても無駄だろう。


 チョコのキスの時から、ずっと俺の下腹部を撫でてきてるし。


 薬なんて無くても反応してしまうのに、もう我慢も限界に近い。


 ルコだってそれを分かってて撫でてるんだから、遠慮は必要ないよな。


 事あるごとにやってる気がするけど、まぁそんなの気にしたら負けだよな。


俺「ホワイトチョコはどこにして欲しい? 言ってみろ」


ルコ「どこでもいいよ。たくさんかけてね」








 顔、胸、その他数か所にホットなホワイトチョコをぶち撒け、一緒に風呂に入った。


 風呂の中でも、後ろから抱き付いてきたルコが俺のチョコ製造機を弄り回した。


 背中にほんわか柔らかい感触のものを二つ押し当て、「仕方なく」再戦。


 これが薬の効果か。すげぇな…。


 そのせいで、再び体を洗う羽目になった。


 このままでは無限ループ確定。






ルコ「お風呂気持ちよかったねー」


 ようやく風呂から上がって、満面の笑みでそんな事を言われたら、もう許すしかない。


 しっとり濡れたルコの髪を撫でていると、左手首が見えた。


 風呂に入った時に剥がれ落ちたのだろう。絆創膏はなかった。


 ついでに、傷もなかった。


 綺麗な腕をしている。


俺「…包丁で切った傷は、まだ痛むか?」


ルコ「あれはウソだよ?」


 隠す気もねぇ。堂々と言い切りやがった。


俺「え、じゃあ赤色はどうやって。食紅か?」


ルコ「そのとーり!」


 ルコは俺の手を掴み、台所まで引っ張っていった。


 ほとんど片付けられていたが、コンロの上にステンレス製のボウルに入ったチョコが残っていた。


 ホワイトチョコだ。余りなのだろうか?


 おもむろにそのボウルを持ち上げると、俺に向かって一気にブッカケた。


 風呂の温度と再戦のせいで暑かった俺は、パンツしか履いていなかった。


 つまり、顔と上半身はチョコまみれ。


 体を伝ってパンツにまで浸食されそうになっている。


 もちろんの事、床もチョコの被害を受けている。


ルコ「お風呂での仕返しー!」




 またも風呂行きになったのは言うまでもない。

おちゃめなルコかわいいよ。

実際に血を入れたチョコってどうなるんでしょうね?

怖くて実践できませんが。


続編は下記URLからどうぞ。

http://ncode.syosetu.com/n2143bi/

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― 新着の感想 ―
[一言] 相変わらずですね 血が入ってるチョコ・・・ 違う血液型の血が体内に入ったら拒絶反応が起こるって聞いたことがあるんだけど・・・
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