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Dream◇+゜  作者:
7/7

前を向いて真っすぐ歩けばそれでいい。


女子というものには、見えない掟がある。

素早く脳内でクラスの女子のランクを付け

最上級ランクにいる女子と仲良くし

下級女子を見下す。


それは、どの女子もやっていることだ。


そしてそれが、間違っているとは思わなかった。

誰もがそうだったから。

みんなと同じだったから怖くもなかった。




けど、違う。





「花音、おはよっ!」

私は勢いよくポンッと花音の肩をたたいた。

朝だから少し寝ぼけているのか、ふんわりとした声で花音も「おはよ」って返してくれた。



「もう…、花音寝不足?」

学校へ向かうまでの道のりを、肩を並べて歩く。

周りの女子たちはランクが上な花音と下の私が仲良く歩いているのを見て驚きを隠せないでいるようだった。

私たちは、それを気にせず、真っすぐ歩いた。


後ろから、

前野さんと藤井さんと結李の視線を感じる。

ふと後ろを振り向くと、ひそひそと何かを喋っているようだ。

おそらく、私と花音のことなんだろう。








私たちは、あの日から変わった。

くだらない掟なんか破って

ただ、仲良くしたい子と仲良くする。

誰かと居なくちゃ生きられないような、馬鹿みたいに人を貶す人と仲良くするのはもう辞めて。

ずっと2人でいる、って。



この提案をしたのは花音。

最初は怖かった。

女子は友達を簡単に裏切るものだ、って小6のときに思ったから。

だけど、花音は違うんだよ。



だから、大丈夫。

きっと、大丈夫。








一方、家庭も変化していった。

母から殴られて出来た傷は消えない。

それは動かぬ証拠…。


だから私は、相談所に行って全てを話した。

これは、花音についてきてもらわずに1人で。



全てを話すのは怖かった。

母から受けた暴力は決して“虐待”じゃないって信じたかった。

もし“虐待”と認めたら私の存在意味が消えるような気がしたから。


だけど、違うから。



母は今、遠くにいる。

そして私は祖父母の家に預かってもらった。






もう失敗しないし

前を向いて歩こうと思うんだ。














「わーん!うっうっ…」

1人で歩いていると、小さな男の子に出会った。



「どうしたの?」

声をかけると、大きな瞳から大粒の涙を流して振り向いた。


「迷子にっなったっ」

号泣してる男の子は、顔は涙と鼻水でクシャクシャだ。


「そっか…、大丈夫だよ、一緒に探してあげる。」


そうして、交番に向かう途中に

少し泣きやんだ男の子が一言、喋った。

「お姉ちゃんの夢って何?」

真っ赤な顔でクシャクシャの顔で、でもにっこりと微笑みながら。



「私は…、前を向いて真っすぐ自分の道を歩くことかな。」

えへへっというと、男の子は少し口を開けて理解できない顔をしてた。


「だから君も、泣かないで、真っすぐ歩こう?」



「うんっ!」








私は少し前の私と男の子をリンクさせてたみたいだ。

「大丈夫だから。」

そう言いながら、歩いた。


…はい!

「Dream◇+゜」遂に完結しました!!!

\わーい!/



長らく更新してなくて、本当に申し訳ありません。

軽くスランプに襲われて、どうやって秋穂を幸せに導けばいいかわからんくなっていました。


そんな私自身に向けて、と思って作った最終話です。

誰かの力になれればなーと思ってます。



さて、完結まで約1年かかりました;

そして前話から半年も時間が空きました…!



こんな私ですが、応援してくださった方々に本当に感謝してます。

最初から最後まで読んでくださった読者様。

いつもコメントを下さったタコ様。

アドバイスや感想を下さった方々。

全ての方のおかげで、今私がいます。


まだまだ文章力がなくて

感動的な何かをお届けすることが出来ないのですが

これからも頑張ります。



Dream◇+゜

は私の第一作品なので凄く思い入れがあります。

これからも大事にしていきたいなとも思ってます!!



ありがとうございました!!

2012.09.18

 新垣 茜音

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