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異世界リロード 〜没落貴族ですが、現代FPS知識で戦場を無双します〜  作者: 雪消無
第7章 : 『魔族領域の秘密と、転生者の遺産』

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純血派の暗躍

翌日、レンたちは街で情報収集を続けた。

魔王から聞いたアークヴァルドという人物について、自分達でも詳しく調べてみたかったからだ。


「お兄様、あの貴族屋敷の周りが騒がしいですね」


リシアが兎の耳をぴくぴく動かしながら指差した。

街の高級住宅街にある立派な屋敷の前に、多くの魔族が集まっている。獣人族の姿はほとんど見えない。


「あそこに近づいてみましょう」


レンたちが屋敷に近づくと、門番の魔族が冷たい視線を向けた。


「獣人風情が何の用だ?」


「すみません、何の集まりか教えていただけませんか?」


エレノアが魔族の姿で丁寧に尋ねた。


「ああ、魔族の方でしたか」


門番の態度が急に変わった。


「これはダークフェル様の私的な集まりです。純血の魔族の方々がお集まりになっています」


「純血?」


「そうです。最近、この国の魔族の血が薄れていることを憂慮する方々です」


門番が獣人族の姿のレンたちを露骨に見下した。


「獣人族には関係のない話ですがね」


その時、屋敷の門が開き、威厳のある魔族の男性が現れた。立派な角を持ち、深紅のマントを纏った貴族だった。


「あれがアークヴァルド・ダークフェル様です」


門番が敬意を込めて言った。

アークヴァルドの視線がレンたちに向けられた瞬間、明らかな嫌悪の表情を浮かべた。


「なぜ獣人族がここにいる?」


「申し訳ございません。すぐに立ち去らせます」


門番が慌てて言った。


「待て」


アークヴァルドがレンたちを見つめた。


「お前たち、最近街で騒ぎを起こした連中だな」


レンは先日の調停事件のことを言われていると理解した。


「はい」


「獣人風情が調停など、身の程知らずが」


アークヴァルドの声には明らかな軽蔑が込められている。


「魔族の問題に、下等種族が口を挟むなど言語道断だ」


周囲の魔族たちも同調するように頷いている。


「我々は平和を望んでいるだけです」


レンが冷静に答えた。


「平和?」


アークヴァルドが冷笑した。


「お前たち獣人族は、魔族の庇護があってこそ生きていけるのだ。身の程を弁えろ」


「しかし、この国は共生国家では...」


「共生などという戯言を信じているのか?」


アークヴァルドが一歩前に出た。


「魔族と獣人族は本来、支配者と被支配者の関係だ。それが自然の摂理というものだ」


レンは内心で怒りを感じたが、変装がバレないよう感情を抑えた。


(どこにでもこういう奴はいるけど、だからといって慣れることはないな…)


「お前たちのような勘違いした獣人族が、この国の秩序を乱している」


「秩序?」


「そうだ。来週の収穫祭で、真の秩序というものを教えてやろう」


アークヴァルドが意味深な笑みを浮かべた。


(こいつのことは好きにはなれないだろうな…)


レンのアークヴァルドに対する第一印象は最悪だった。


「その時、お前たちは自分の立場を思い知ることになる」


魔族たちが不気味に笑った。


「さあ、ここから立ち去れ。獣人族の居場所ではない」


レンたちは仕方なくその場を離れた。しかし、エレノアだけは魔族の姿のまま少し遅れて歩いた。


「すみません」


エレノアがアークヴァルドに近づいた。


「さきほどの収穫祭の件、詳しく教えていただけませんか?」


「ほう、興味があるのか?」


「はい。純血魔族として、正しい秩序を知りたいのです」


アークヴァルドが満足そうに頷いた。


「よろしい。収穫祭の夜、魔王の真の正体が明らかになる」


「真の正体?」


「あの者は純血の魔族ではない。人間の血が混じった忌まわしい存在だ」


エレノアは驚いたふりをして、さらに話を促す。


「!、事実なら、大変なことですね」


「そうだ。だからこそ、我々純血魔族が立ち上がらねばならない」


「それが本当なら許せないことです、私も是非一緒に協力させてください!、でも…、いったいどうなさるんですか?」


エレノアが計画を聞き出そうと、協力を申し出る。


「収穫祭で真実を民衆に知らせ、新たな指導者を立てる」


アークヴァルドの目が野心に燃えていた。


「興味があるなら、今夜の会合に参加するがいい」


エレノアは重要な情報を得るチャンスだと判断した。


「ぜひ参加させてください」


こうして、エレノアは純血主義者の内部に潜入することになった。


その夜、レンたちは宿で待機していた。


「エレノアは大丈夫でしょうか?」


リシアが心配そうに言った。


「彼女なら問題ない。でも、アークヴァルドの態度を見る限り、状況は深刻だ」


レンが分析した。


「あからさまな差別主義者ですね」


イリヤが憤慨した。


「獣人族を『下等種族』呼ばわりするなんて」


「しかも、収穫祭で何かを仕掛けるつもりだ」


カティアが不安そうに言った。


「魔王の正体を暴露するって言ってたね」


セレスティアが腕を組んだ。


「つまり、公開処刑みたいなものか」


その時、エレノアが戻ってきた。


「お疲れさまでした。どうでしたか?」


「想像以上に組織的です」


エレノアが報告を始めた。


「アークヴァルドは十数名の魔族貴族と結託しています。彼らは収穫祭で魔王の血統を問題視し、クーデターを起こすつもりです」


「やはりか」


「しかも、我々も標的にされています。『秩序を乱す獣人族』として、収穫祭後に『処理』される予定です」


一同が緊張した。


「なら、なおさら阻止しなければ」


レンが決意を固めた。


「でも、どうやって?彼らは魔族の民族感情に訴えかけている。獣人族の我々が反対しても、逆効果かもしれません」


「それでも、やらなければならない」


レンが仲間たちを見回した。


「この純血主義が拡大すれば、この国の共生社会は崩壊する」


明日、魔王に報告し、対策を練る必要がある。しかし、時間は限られていた。

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