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深淵に咲く花  作者: れい
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進撃、深淵へ

深海は、静かに人を飲み込む。

そして、人は、それに気づかないまま――恋をし、誤解し、戦い、裏切り、微笑む。

1】始動する《カテドラ》


この物語は、世界初の“自給自足型・超深海潜航船”――《カテドラ》の完成から始まる。


AbInアビーン、正式名称「Abyss Investigation」。

世界の深海を調査し続ける、国際連携によって設立された海底調査団体。


人類未踏の400,000メートルに及ぶ深海圏。

そこに挑むべく、彼らが作り上げた最新鋭の潜水艦、それが《カテドラ》だった。


全長92メートル。乗員は最大50名。

酸素中毒を防ぐ特殊ボンベに、個人の生活空間、栽培用水耕農場、簡易研究ラボ、武器庫、そして未知との戦闘に備えた兵器システム――。


一度の無人調査で、その深度でも十分な活動が可能と判明し、AbInは“人類最大の深海調査”に挑むことを決めた。


その乗組員には、厳選された44名と、特別調査班6名。

これが後に「AbIn特別深海調査班」と呼ばれるメンバーである。


【2】特別班、集結


出発前夜、船内ブリーフィングルームに6人の研究員と、護衛役の戦闘員嶐夏が集められていた。


卓越したリーダーシップと整った顔立ちを持つ、班長・匠海。

彼を追う女性職員は多く、本人もそれに困っていたが――

唯一、自分をまったく気にしない少女がいた。それが玲だった。


玲は小さな頃から研究職を目指していた少女。

天然でおっちょこちょい。よくつまずき、ドアに指を挟む。

だがその誰よりも純粋な瞳は、匠海の心を捉えて離さなかった。


副班長・勝俊かつとしは、機械オタクで自作の小型ドローンを常に連れている。

どこか抜けているが、時折見せる鋭い分析力は皆を驚かせる。


柚季ゆずきは勝俊とは対照的な、大人びたお姉さん。

艶やかで、笑顔を絶やさず、誰の恋愛模様にも首を突っ込んでくるが、実は自身は恋愛に奥手。


颯汰は静かな天才。言葉数は少ないが、目の奥で世界を読み解くように人を見る。

恋愛などバカらしいと言い切っていたが、ふとした拍子にゆらのことを目で追っている。


その柚麗ゆらは柚季の妹。調査班で唯一、潜水艇の操作を担当する。

極度のビビリだが、姉と仲間のために時に勇敢になる。


最後に戦闘員代表として同席していたのが、嶐夏りゅうが

筋肉が大好きで、トレーニング中に呼ばれても「あと5セット!」と怒鳴るような人物。

だが、仲間を守るときだけは誰よりも真剣だった。


【3】出航、そして沈降


深海探査船カテドラ、潜航開始――」


静かに、しかし確実に海面を割って船が沈んでいく。


初めは皆、胸を躍らせていた。

誰もが未知との遭遇に期待し、冒険に胸を高鳴らせていた。


玲:「ねぇ、匠海さん。この船……本当に安全なんですよね?」


匠海:「俺が乗ってるんだ。安心しろ」


玲:「……それって、全然安心にならないんですけど」


そんなやりとりに、柚季がクスクスと笑い、勝俊が勝手に動画を撮っていた。


だが、200,000メートルを過ぎたあたりから――


センサーに、異常反応が映る。


「生体反応……多数。近づいてきています!」


緊張が船内を走る。


映像モニターに映し出された“それ”は――


巨大なタコのような姿をした、得体の知れない存在だった。


その体の一部には、人のような肌。

吸盤が船体にべったりと張り付き、墨がスピーカーを塞いでいく。


「AbIn本部より指令。遭遇生物を“クオパスト”と命名。全戦闘員、出動せよ」


【4】戦闘、そして最初の死


嶐夏たち戦闘員が外へ出た直後。

1人、また1人と“音もなく”消えていく。


墨の霧の中、クオパストは知能を持ち、隊列を崩して襲いかかってきた。


悲鳴。酸素警報。交信不能。


戦闘員ナンバー19・死。ナンバー11・死。


玲はただ、目の前のモニターを握りしめ、震えていた。


「私たち……戦いに来たんじゃない。調査に来たのに……!」


はじめての小説で、文章の構成や内容など至らないところがこれからもたくさんあると思いますが、きっと皆様を楽しませることができる作品だと思います!アドバイスいただけると嬉しいです☺️

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