子猫を拾うくらいのきもち
終わりが近づいて
始まりがやってくる
そしてその間に立って
途方に暮れる
それが道の端っこで
鳴いている子猫を拾うくらいのきもちで
雨上がりの夜のようで
電灯の明かりで星は視えず
月明かりがわたしを照らす
見つめる方が
前である
背中の方が
後ろである
影があざ笑う
わたしの心が軋む
それでも
どれでも
透明な分岐路は
虹色の架け橋へと
向かうはずだ
そこに
概念と概念の
リンクした
にじみが
あるはずだ
子猫がおなかを空かせて
わたしもおなかを空かせて
共に歩む遠回り