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仕返しって挑んだのそっちじゃん

「お前、昨日うちの弟を可愛がってくれたらしいな。」


俺が映画を見ようと学校終わりに着替えて映画館に来たとき、坊主の不良どもに絡まれた。高校生っぽいな。見たことのない制服で彼らの後ろには痣たらけの昨日の彼がいる。


「ダサ…お兄さんに応援頼んだんだ。実力もないけどプライドもないんだ。ボクサーですらないんだね。」


「お前、弟に謝罪する前に侮辱するとはどういう了見だ!」


「謝罪って…スパーリングお願いしてきたの君の弟さんじゃん。俺の実力知ったうえで本気でお願いしてきたんでしょ?それで負けたからって高校生のお兄さんに仕返し頼むって女々しいやつだな。」


「弟をそれ以上貶すんじゃねぇ!」


彼のお兄さんは、殴りかかってきたが、動きも遅いしボクシングというより喧嘩屋の殴り方だ。でもパンチが重そうだからあたったら痛そうだな。俺は、彼の足を思いっきり蹴っ飛ばしてころばした。


「うげぇ!」  


そして起き上がろうとしたところを足で踏みつけた。何度も何度も。血が水たまりのように広がるころには起き上がろうとすらしなくなった。周りで見ていた不良どもは呆然としている。大したやつらじゃないな。俺は伸びてるやつを無理やりたたせると、そいつの鼻は完全に折れ、前歯も折れ、顔は恐怖に染まっていた。


「や…辞め」


「何を?君が殴りかかってきたんでしょ?もし辞めてほしいならさ、君の弟に俺の目の前で土下座させてよ。」


「俊!土下座しろ!」


「なんでだよ!兄貴やり返してくれるって約束しただろ!お前ら何やってんだよ。渡した金の分は働けよ。一人でだめなら複数でやればいいだろ!」


先ほどまで呆然としていた連中が群がって向かってきた。ただ、格闘技もやってなさそうだし、得物も持ってない。相手にならないな。


オレはとりあえず全員の片腕を普通は曲がらない方向に無理やりへし折ってやった。最初の頃は気持ち悪かったが、慣れてしまうと相手の戦意を挫くのに凄い簡単な方法だ。


とりあえず群がってきた4名は痛みで叫び声を上げている。俺はとりあえず俺専用のホットラインに連絡を入れた。これで5分以内に警察と救急車が到着する。それと俺の担当者も。


「それで?君のお兄さんは戦意喪失。君が金で連れてきた奴らも倒れた。まさか、こんな事しでかしてタダで返してもらえるなんて甘っちょろい考え持ってないよね?」


「く…来んな!こっち来んな!」


この阿呆は、胸ポケットから折りたたみナイフを取り出して俺に向けてきた。


「ダサ…。とことんまでダサいやつだな。一人で勝てないから複数人でくるわ。拳で勝てないから今度はナイフか。ボクサーなら拳で来いよ」


「う…うるせぇ!」


「別に構わねぇけど、そこまでされるとこいつらよりも酷いことされても文句言えねぇからな?」


「黙れぇ!」


油断するわけには行かない。弱いと言ってもボクシング経験者。だが、ナイフは素人。


両親から喧嘩をしてきた相手が凶器を持っている可能性を示され、おもちゃのナイフで対処法を練習させられてきた俺にとっては楽なもんだ。


ならば…

俺はナイフを突き出してきた奴の手首を掴み、握りしめナイフを落とさせるとそのまま両手を掴んで両肩を脱臼させた。


「うぎゃぁぁ!!」


「でかい声出すなよ。」


俺は叫び声をあげて倒れ込む奴の顔をサッカーボールを蹴る要領で蹴り飛ばした。転がりながら脱臼した腕が地面に当たるたび悲鳴を上げる。


こいつらほんとに何しに来たんだか。


そうこうしていると

ようやくパトカー数台と救急車が到着した。

降りてきたのは…父さん!?

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