ジャパン・ファンタジーの推移
最近、ふと思った。「ああ、手塚先生が『プライムローズ』を描いた時は、どんな想いだっただろう……」と。『プライムローズ』は主人公が、ビキニみたいなアーマーを着て剣を振り回す、一見、ファンタジーものっぽい作品だ。
はっきり言うと、手塚先生の年代にビキニアーマーの趣味はなかったろうし、そういうファンタジーも手塚先生のなかにはない。手塚先生はSFの人なので、ファンタジーの人じゃないのだ。で、結局、『プライムローズ』も、ファンタジーっぽかったけど、結局、SFだった。
なんで手塚先生がそんな作品を描いたか? それは、そういうのが流行りだったからだ。そう、女の子がビキニアーマー着て、剣を振り回すような作品だ。火とつけたのは恐らく、『幻夢戦記レダ』という作品だ。
これはテレビアニメでも劇場アニメでもない、オリジナルビデオアニメという、一時期だけ出てきた媒体だ。押井守監督の『天使のたまご』とかもそうだったが、今だったら企画が通らないようなマニアックな作品を、作品のビデオそれ自体を収益化することで出てきたのだった。
が、結局、アニメが今ほど莫大な市場じゃなかったので、このジャンルは衰退した…のだと思う。まあ、それはいいとして『レダ』の前に、そもそも二つの源流がある。一つは女の子が半裸で戦う『キューティーハニー』だ。
無論、『キューティーハニー』はファンタジー(剣と魔法的な意味での)ではない。しかし女の子が剣を持って戦う全ての作品の源流だと断言していい。そして時代的に直接的な影響を与えたのが、『風の谷のナウシカ』だ。
『ナウシカ』に限らず、日本アニメのファンタジー描写は、宮崎駿以降、多かれ少なかれその影響を無視できなくなった。『ナウシカ』と『天空の城ラピュタ』は、それくらいのインパクトがあった。し、今でもその影響は続いている。
異世界転生ものが今や人気だが、現実世界の知識を持って異世界に行く、という点では異世界召喚もの、というのがそれ以前にあったものだ。世界的に言うと多分『ナルニア国物語』なのだが、日本アニメで最初にやったのは多分、『聖戦士ダンバイン』だ。バイストンウェルは今でも続いている…かも。




