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『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』を見た

脚本は小説家の真保裕一。真保裕一と言えば映画になった『ホワイトアウト』くらいしか知らないけど、作家なのに、わざわざ脚本ねえ……と思い見てみると。……面白い! 面白いじゃないか!! 息もつかせぬアクション、綿密な構成と仕掛け。もう、感心するばかりだった。


冒頭からアクションで惹きこむのは、まあセオリーなやり方。けど、これで一気に引き寄せられた。で、テーブルシティという巨大な舞台装置。この円形の谷に囲まれた街の、谷底の方に追いやられた一族がいる。この追いやられた一族、支配する一族。そして敵対国の住民である主役たち。三つどもえの戦いが実に巧妙。


そんな政治的背景を別に、心優しいアルは少女を助ける。そしてエドワードも弟を追って谷底へ。そこで初めて聞かされる谷底の一族の歴史。これは、世界中に起きている暴力の支配の象徴であり、決して単なる絵空事ではない。


序盤の敵は狼人間のキメラだけど、やたら強い。そして後半は錬金術師vs錬金術師。戦いのバリエーションの見せ方もよい。そして信じていた兄の裏切りと、その正体。本当の兄の行方。テーブルシティ全体に隠されていた謎もとても大掛かりで素晴らしい。まったく、文句のつけようのない見事な構成だ。


細かいキャラクターの見せ方もいい。テーブルシティのオートメール師の爺ちゃんとか、いい味出してた。ラストもよかった。なんかこういうファンタジーもので後味よくない終わり方するもの結構あるんだけど、お気楽ではないがハッピーエンドで平和な気持ちで見れた。


で、最後にラルクだよ。『GOOD LUCK MY WAY』。よかったわ~。けど、この歌、前から好きだったんだよね。ただ、この映画の主題歌とは知らなんだ。確かにアニソンっぽいとは思ってたけど。


ただ、ちょっと気になったのは、全体的な「宮崎駿感」だ。デザインラインがちょっと似過ぎてるかも……。気にするほどではないかもしれないけど、それまでの作品で似てるところが特になかったので、逆に目立ったかも。今、見返すと気にならないけど、当時はどうだったんだろう? まあけど、存分に楽しめた作品だった。


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