『先輩はおとこのこ』の未来が『新宿野戦病院』?
男性か女性か判らない、塚地演じる堀江さんが、今回の焦点。で、花火大会の時にお母さんと、まったく普通にオッサンの格好でいる堀江さんを目撃して、「堀江さん、お母さんの理解が得られず無理してるんじゃないか説」が浮上。
実家に行く前に着替えたりするところを見せて、視聴者にもこの説を植え付ける訳だね。で、僕もすっかり「ああ、『先輩はおとこのこ』の未来は、堀江さんかあ!」とか、すっかり思っちゃったわけだ。上手い。この辺がテクニック。
で、このお母さんがちょっと認知症が入ってるかも…的な描写を入れといて、自転車に乗った時に子供とぶつかってしまう。子供も怪我してるけど、それで転倒したお母さんも怪我。二人とも病院に来る。
お母さんの方は入院という事になるが、子供の方は見た目以上に怪我がひどく、別の病院へ搬送。まあ、結局二人ともよくなるが、堀江さんは、お母さんの認知症とちゃんと向き合う、という事を決意する。
……と、あらすじをまとめると、なんか普通のドラマみたいだね。いや、基本的な筋は、普通のドラマなんだよ。だけど途中で、「いや、もう途中から、ち〇ち〇とミミズの話なんかどーでもいいしっ!」とか叫ぶドラマなんだね。これはさあ、『重要な話のコシを折る』という、クドカンのお得意技だよ。
あるいは白木さんが子沢山の話をまた聴くとか、もう一人の「シラキ」も出てくるとか。なんか重要とは思えない、がちゃがちゃした感じのドタバタが続く。こうなると、全体がわやくちゃの感じで、そのデタラメについていけない。
けど、主筋はちゃんとしたドラマ。雑多でデタラメでわやくちゃな現実の中に、ふっとシビアでヘビーな現実が突きつけられる。つまりクドカンのドラマはそのドラマに対する味付け、というか修飾が普通じゃないってこと。呑気な地方アイドルものかと思ってるところで、震災が来る、みたいなやり方。
こういうやり方もあるんだね~、到底、真似できないけど。いや…「〇ん〇んとミミズの話なんか――」とか書いた時点で、そのトーンに全体が引っ張られるでしょ? それを書いたなら、もう全部そのトーンで行くしない。そのトーンで全部行くのはつらいな……僕は。クドカン、凄いな。




