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ニセ現実主義者

新聞に載っていた東大教授・林香里氏のコラムの冒頭がふるっている。『頭のいい女が確実に幸せになるためには、頭の悪い女のフリをするしかないの』


これは現在放送中のNHKの朝ドラ『虎に翼』で、見合いに失敗する主人公に母親が言う言葉だそうだ。これを冒頭にもってくるあたり、なかなか上手い。経歴を見たら、元ロイター通信の人だ。ジャーナリストらしく、人を惹きつける冒頭というのがよく計算されている。


で、話しは東大に女生徒が少ない、という話なのである。二割しかいないそうだ。で、それを海外の人に話すと驚かれるという。例えばハーバード大学は、女性51%、男性49%で、世界のエリート校はむしろ女性が増えているのだ。


で、東大ではこの「何故、東京大学には女性が少ないのか?」という問いをポスターにして張り出した。するとXで、返答が上がる、いわく「女は怠け者だから」「ただ単に男性の方が能力が高く合格者が多かっただけ」「学校は合コン会場じゃないんだよ」というような返答が返ってきてたという。


3週間後、今度は女性が実際に周囲から言われた言葉を集めて貼りだした。「女性なのに研究熱心だね」「女子が大学院行って意味あるの?」「女子なのに東大?」こういう答えを見て、女性教員や女生徒が「あ~、私も言われた」という意見が明るみに出て、女性たちの経験が可視化されたという。


多数派による悪意のない言葉が、少数派を絶望に追い込んでいる事を『マイクロアグレッション』(微細な攻撃)というそうだ。林教授の話は、その気づきにくい環境に、気付くことが課題だ、という話だ。


こっからは僕の見解。「女は怠け者だ」というのは典型的な差別者で、論外。「ただ単に男性の方が能力が高くて合格者が多いだけ」。僕はこういう事を言う奴が、かなり増えてると感じる。


差別を明かそうとする言説に、「それは~なだけ」と事態を矮小化する価値化を施して、自分は現実主義者のフリを装う。例えば教育格差とか貧富差などに、「成功した奴が、努力しなかったと思ってんの?」と訳知り顔で言う奴だ。字数がないので論破しないが、僕はこういう奴が嫌いだ。


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