ドラマ『ブラックジャック』を見てみた
最初聞いた時はねー、まず「え? 高橋一生? え~、今、ブラックジャックやるんなら、玉木宏くんがよかったのに!」とか思ったが。……高橋一生、よかった。想像以上にいい出来だった。いやあ、ブラックジャックだった。
うん、ピノコもまあ良かった。ちょっと、ダブダブ着せ過ぎだけどね。もっとスリムにすればよかったのに。なんであんな衣装だったんだろ。あと問題になったキリコの女性化ね。別にいいと思ったんだよ、女性にするだけなら。ただねー、あのかつらは何だろ? キリコの妹みたいな、スリムなロングヘアだったら良かったのに、なんかボサボサで妙な白髪で、いまいちだった。
まあ、その辺はいいや。問題なのは、結局『セクシー田中さん』のことでも問題にした『主題の変更』だよ。手塚先生は戦争を経験してるから、命の重さと大切さを何より大事にする。それに戦争に導いた権力や権威というものを根本的に信用してない。いいですか? まずそれが基本なんですよ。
それをブラックジャックが影の権力とつるんでるとか、どっから出てきた設定だ? 舐めてるのか? それに獅子面病の話ね。命より外見の話――ルッキズムに主題が変わってる。獅子面病が外見だけ変わる病気なら、あの奥さん、その外見に耐えられない夫と離婚すればいいだけじゃん。自殺する必要あるか?
そういう調子で考えてるから、命を軽く考えてると言われるんだ。別にルッキズムを主題にしてもいい。だけどキリコ呼ぶほどの事になるか? そういう処のつじつまとか必然性を、ちゃんと考えてほしいんだよ。作る側の都合じゃなくてさ。都合といえば、中途半端な手塚キャラ演出も鼻についた。
ブラックジャックをモグリの医者として捕まえようとしたのがランプでしょ? なんでそれがヒゲオヤジなの? ヒゲオヤジは探偵でしょ、手塚ファンなら皆知ってるよ。そんな中途半端なことして喜ぶと思ってるの? 逆効果だよ。
それにラストも最低だった。あのねー、毎週連載の中で、ああいうラストがあると鮮烈な印象を残すよ。けど、二時間見た挙句、あのラストじゃあ徒労じゃん。正直、どっと疲れが出た。それに主題歌歌ってる人の無駄に長い描写。監督はそれが出したかったんか知らんけど、別にこっちはそれに興味はないし、作品にあってるとも思わなかった。二時間見て、がっかりだったよ。




