『ゲイバーのもちぎさん』に学ぶ
『ゲイバーのもちぎさん』という漫画がある。エッセイ漫画、というジャンルになるだろう。ゲイ風俗で働いていたけど、ゲイバーで働くことになったもちぎさんが主役だ。
『レナルテ』を書く時にジェンダーに関してはそれなりに勉強したつもりだったのだが、ゲイ風俗なるものが存在するとは知らなかった。ちなみに、大半のキャラは人としてちゃんと描かれてるが、もちぎさんは何だか奥歯みたいなキャラで描かれている。
何が人にとって、抑圧的な言動になるのか? その一端が、この作品で少し見ることができる。ビアンバー(レズビアンのバー)で働く女性がお店に来ていた時、ノンケ(ゲイじゃない人)の二人組がその女性に声をかけた。けど女性は、「いや、ゲイ友と来てるんで」と同席を断る。
と、この男二人組、態度豹変。「出た! ホモとつるむ行き遅れ女」「ホモだとブサイクでもちやほやされていいですねー」とか言い出した。そこで女性がキレて「おい、テキーラ飲ますぞ」と睨むと、男たちは逃げていった。
この二人組は、女性と仲良くしてるゲイが気に入らない。女性と付き合っても、その先にセックスしたりすることがないから「無駄」だと思ってる。で、そういうゲイに女性を取られるのは、不愉快だ、という思考回路なのだ。
イラッとくる言動は何も男に限った話しではない。BL好きの団体女性客が来たとき、店で働くイケメン二人を見て、「どっちが攻め?」とか勝手に盛り上がる。二人は別に付き合ってるわけではないので、もちぎさんは「勝手にセックスのポジション妄想されるのは可哀そう…」とか思うのだ。
一番驚くのは、もちぎさんの経緯だ。ゲイ風俗で働いていたけど、心機一転、勉強して大学いって一般企業に就職した。しかしその先で、ゲイ向けの出合い掲示板に写真を載せてたのがバレ、社内でゲイである事をばらされた。今だったらアウティングと言う言葉があるが、この当時は多分なかったろう。
ゲイだと業務に支障あるか? そんな事まで調べるのか会社。けど、悪意がない決めつけ、押し付けが厄介なんだと思った。気を付けないと…僕も。




