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『セクシー田中さん』の主題  ※ネタバレあり

ちょっと面倒くさいので、これからはもうネタバレありとか入れない。代わりに、作品紹介のところにネタバレします、と書いておく。僕のスタイルは、基本、作品の事は知ってる前提で書いてるし、またそう読んでもらいたい。


で、原作改変でモメたといえば、『セクシー田中さん』が記憶に新しいだろう。実際これは、考え得る限りの最悪の結末になった。とても残念な事だ。僕はドラマはまったく見てなかったが、この度、原作の三巻まで読んだ。


面白い!!! そして、凄くいい作品だ。とても大事なことを書いている。


主人公は、『捕まえた男のスペックで女性は測られる』的な価値観にうんざりしつつも、その価値観の中でそこそこを得ようと生きている。けど、そのうんざりする価値観を打破する出来事に会うのだ。それがベリーダンサー、saliの発見だった。…が、その素晴らしい女性は、実は会社では地味でガチガチの真面目経理、田中さんだった。


この作品は、ストーリー以前に書きたい事、作者が問題にしたい主題が明確にある作品である。それは女性を取り巻いている社会的言説、価値観、制度、そして男性側からの視線、無神経な言動等だ。


男性から価値づけされる。性的対象として見られる。その枠から外れた途端、侮蔑の対象になる。外見、年齢、言動等、外れる要因は幾つもある。そんな価値観を吹っ飛ばし、『女が、自分が生きたいように生きる』ことのモデルとして見つけたのが田中さんだったのだ。主人公はそこから、自分を変えていく。


イケメンだけど無神経な男とか、気使ってるようで人を傷つける男とか、色々人間模様が折りなす。テーマを直接に声高に訴えるのではなく、実感的に、エンターテイメントとして提示する。とても素晴らしい作品だ。


ドラマの何が改変されて、作者は自殺するほどの絶望に至ったのか? それは判らない。判らないが、もしこの作品が、このストーリー枠を用いつつ、結局のところ旧来の、『男とくっついてハッピーエンド』的な恋愛ドラマに改変されたなら、それはもう主題への裏切りに他ならないだろう。それは恐らく、全身全霊をかけて書いた主題への、否定として受け止めても不思議ではない。


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