『響け! ユーフォニアム3』を見た ※ネタバレあり
いきなり横道だけど、この「ネタバレ」への注意喚起って実は馴染んでない。というのも、僕は文芸評論を結構読んでたし書いたりもしていた。文芸評論では元の作品を読んでるのは当然で、むしろ前提条件である。
じゃあ何を書くのかといえば、よくレビューに見られるような、あらすじ紹介でもなければ、面白いとか好きとか嫌いとかの感想ではない。そうではなくて、作品をどれだけ「深く」読めるか、作品を読む、という事を通してどれだけ現在における新たな問題の地平を開けるか、という事が問題になるのだ。
…が、ここでは評論を書くつもりはないし、好きとか嫌いとか面白いとか言うつもりなので、とりあえずネタバレ注意はしておく。と言う訳で、『響け! ユーフォニアム3』だよ。
まあ、前回のソリのオーディションまでがクライマックスだとかは思うのだ。で、どうも原作と流れが違ったらしい。主人公の黄前ちゃんは最後のオーディションで選ばれず、3年生になって転校してきた真由ちゃんにソリの座を奪われる。正直、見てる時は「えーっ!」と思った。
原作の流れを知ってる人は、到底、納得できないだろう。原作では主人公の努力が報われ、ソリの座を獲得する。そしてどうやらライバルだった真由ちゃんはフェードアウト、という展開だそうだ。ちなみに、原作者がこの改変は了承しているとの事。「別物として楽しんで」と、コメントしている。
けど、僕はまあアニメの流れでもよかったかと思う。特に、ここでもうシリーズ最終回なら。黄前ちゃんは進路を悩んでいるが、結局はパートナーの麗奈ちゃんのように音楽の道には進まない。ここがキモだった、と思う。
アニメでは麗奈は黄前ちゃんの音を聞き分けているが、敢えて真由の方を選ぶ。それは「音楽に嘘がつけなかった」からだ。友情以上に、音楽への真摯な気持ちと態度。それが麗奈の最大の特徴であり、黄前久美子が憧れて自分を変えるきっかけになった高坂麗奈だ。そして、久美子は麗奈じゃあない。
麗奈の特別さと、黄前ちゃんが異なる進路を選ぶことの必然のために、オーディションには負ける事が必要だった…と話の流れを考えると、僕は納得する。




