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アクションシーンについて

アクションを撮らせたら、この人が最高! と思う特撮監督がいる。坂本浩一監督である。この人の作る殺陣が、武術を幾つか学んだ僕の眼から見ても、本格的で渋い上に、見せ方がうまくて格好いいのだ。


坂本監督の殺陣を見ると、ああ、この人は武術やってた人だな、と判る。それくらい、見栄えだけの動きじゃない『戦い』がそこにある。何より、ヒーローが変身前に素でアクションするのが坂本回の特徴だ。普段、大して素顔では戦わないヒーローたちが、にわかに素で戦い始めたら、大体、坂本回だ。


素顔で戦って、「ああ、この人は変身しないでも強いんだな。本物のヒーローだな」という印象を与えた上で、変身後のヒーローとの人物の同一性を高める。それでこそ、ヒーロー物だと思う。


坂本回はともかく、どうもアクション撮るのがヘタな人いる。やたら画面が揺れたりして臨場感を出してるつもりなのか、ただ画面酔いするだけなので止めて欲しい。あと流行りなのか、やたらドローン撮影が多い。


アクションだけでなく、ドラマを見てる時、我々は何処にいるのか? 僕が思うに、我々は『透明な目撃者』なのだ。つまり、その目撃者は『物語の内部』にいる。顔がアップになったって、カメラが寄ってるんではなく、我々がそこを注視してる、と感じてるはずだ。


それがドローン撮影でギュィーンと回転撮影したりすると、一気に『撮影感』が出るのだ。で、我々は物語の『外部』に出される。せっかく物語に没頭してるのに、そこで外に追い出されるのだ。


上手い人が撮ると、ドローンを使った映像でも、それと感じさせない映像になっている。つまり『作り手』の「手」を見せないのだ。その「手」を意識しないで見れる時が、一番、上手い作り手かもしれない。


まあけど、これはあくまで僕の価値観。例えば小説でも、上手いたとえとか凝った表現とか評価される事があるが、僕はどちらかいうと、物語の進行が阻害されて邪魔に感じるタイプだ。技術はあるが、それを感じさせないほどの高い技術……に、憧れる。


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