楳図かずおとの思い出
今回、楳図かずおの訃報を聞くなかで、何が驚いたって『漂流教室』が、『まことちゃん』より前の作品だったという事だ! 『漂流教室』が72年に連載開始で、『まことちゃん』は76年連載開始だ。『まことちゃん』は子供の時、友達が持っていて凄く読んだ記憶がある。仲間内で流行った。
『漂流教室』は87年に映画化されており、その時に知ったので、てっきり楳図かずおの新作なんだと思っていた。まさか、『まことちゃん』より古い作品とは……。ちなみにこの映画、大林宣彦が監督だった。そうだったんか~、それも知らんかった。
この87年ごろに結構、本屋で見かけた覚えがある。再販だったんだろうな。けど、それを見て「古い絵柄」とは全く思わなかったところを見ると、楳図かずおは、もはやオリジナルすぎて絵柄が古いとかを超越していたのだろう。ちなみに物語は凄くドキドキした。巨大ゲジゲジが超恐かった。
僕は、というと実は楳図かずおの作品で好きなのは、『まことちゃん』でも『漂流教室』でもなく、『おろち』なのだ。なんか正体不明の少女「おろち」は、よく判らない超能力みたいのを持っている。で、そこに起きる事件を見届けていく……みたいな話だった記憶がある。
ウィキで調べると、連載開始は僕が生まれる前だった! なんと。近所にあった児童館なる建物に、漫画が収蔵されていて、僕は多分、その中の本として読んだのだろう。ちなみに僕の手塚治虫との出会いも、この児童館だったと思う。いいシステムだな。
『おろち』でよく覚えてるのは、少年が主役の話で、隣の子供がその親に殺された、と思う話だ。目撃したんだったか、どうたったか。とにかく途中で、その隣の親が肉団子を持ってくる。「沢山作ったので、どうぞ」、そこで少年は叫ぶのだ。「〇〇くんを殺した肉で作った団子だ!」
……いや、こえ~よ。子供の時、震えながら読んだ記憶がある。けど、何しに出てるんだか判らない「おろち」が、要所要所で超能力を使うのだ。で、このおろちがモノローグで、「わたしはおろち――」とか名乗ってたような。この年を取らないらしい少女がカッコよくて、読んでた。




