表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
我がまま  作者: 柿生透
9/29

会話


 「え、あ…ありがと!サンキュー!」



 洋平は慌ててプリントを受け取る。驚きと、会話のきっかけが降ってきた嬉しさで声が上擦ってしまった。


 何とかして話せる仲になりたい。



 「あーあのさ、道谷さんはこのプリントもう書いた?」


 急に話を振られたことに瀬奈は少し驚いた表情になったが


 「まだ何も書いてないよ」


と苦笑いしながら答えた。


 あぁ、久々に生身の人間の顔を間近で見た。安心する。洋平の緊張の糸がほぐれていく。



 「お、俺も。『夢を持て』ってうるせぇよな。未来なんて誰にも分からねぇのにさ」


 なんとか頑張って話していった。少し早口になってしまったが不自然に思われていないだろうか。


 瀬奈は最初キョトンとした表情で聞いていたが、うんうんと頷き


 「分かる。ほんと、そうだよね」


と洋平の話に同意した。


 よかった、とりあえず会話できた


 今日だけじゃなく、これからも話せる仲になりたい。


 「なんかこうして話すのほとんど初めてだよね」


 柊月からも話してきた。


 「あー確かに。…ごめん急に話しかけて」


 「え、いやいや大丈夫だよ」


 謝らないでと言って瀬名は笑った。笑顔が眩しい。


 「むしろ、同じクラスメイトととしてこれからよろしく」


 柊月からそう言われて洋平は心底安心した。


 これでこれからも話せる仲になれたか?


 「おう、よろしく!」

 



 その時チャイムが鳴ったので洋平は


 「じゃ」


と話を切り上げ席に戻った。






 「…」


 その洋平の後ろ姿を瀬奈はずっと見ていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ