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我がまま  作者: 柿生透
28/29

長い問題文


更新が大変遅れており申し訳ありません!よろしければご覧ください!


今回と次回のエピソード内容は、私の実体験も含めています。


楽しんで頂けたら幸いです!



 定期試験が終わった直後の教室は、開放感からざわつき始めていた。


 「なぁ、最後の問題どうだった?」


 洋平は手前にいる相手から、そんな言葉を掛けられた。席の位置と、普段からよく話す間柄という2つの情報を頼りに、相手は作野だと判断することにもすっかり慣れてきた。


 そしてその口調がどことなくウズウズと落ち着かない。顔がスピーカーであっても、声だけでそわそわしているのが分かる。


 作野に話しかけられた洋平は頭の中で、先程の記憶を掘り起こした。


 「あの問題文がやたら長かったやつ?」


 そう尋ねると作野は頷いた。


 先ほどまで解いていた教科の試験は、なぜか最後の一問だけ、問題文がやけに長かった。読む気が失せるような文章量だった。


 目にした瞬間洋平は読む気を失ったが、一点でも点数を稼がねばと、無理やり視線を走らせた。


 すると瞬く間に拍子抜けする。それは文章こそ長かったが、内容はなんてことない基本問題だった。


 洋平は呆気に取られながらも、解答欄を埋めた。


 そんなことを思い出しながら、


 「あれ普通の問題だったよな、なんだったら簡単だったわ」


と答える。作野も首を縦に大きく振った。


 「だよな!あんな文章長かったのに、別に難しくなくてあっさり解けてさ」


 一瞬ひっかけかと思った、とその声はどこか嬉しそうだった。


 表情はスピーカーで分からずとも、普段クールな作野が少しはしゃいでいるのが分かる。


 そんな会話に、入っていく声がした。


 「よ、2人ともお疲れ」


 やっと試験終わったー、と晴れやかな声で言うもう1人。


 「なぁ、津原は最後の問題何て答えた?」


 よほどその話がしたかったのだろう。作野は間髪入れずに問いかける。


 いくら慣れてきたとはいえ、他の人間が相手方の名前を言ってくれるのは助かる、と洋平は思った。


 津原の声が聞こえてくる。



 「あぁ、あれ……」


 


読んで頂いてありがとうございます!

感想等いつでもお待ちしてます!


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