同じ気持ち
いつも更新が遅く申し訳ありません!
楽しんで頂けたら幸いです。
「先崎くんも意外だった。あまり授業中に喋るイメージなかったから」
「あぁー…」
瀬奈の発言に、洋平はこれまでのことを頭の中でざっと思い返す。
確かに、ある意味彼女と同じように、自分も変化しているかもしれない。
そして、そう言う瀬奈の声がどこか弾んでいるのは、自分を庇ってくれたことだけでなく、洋平が自分と同じような行動をしたからかもしれない。
自分がどういう性格なのかは日によって変わることもある、ということを洋平も体現したのだ。
「まぁ、道谷さんを見ていたら、なんか俺もって思って…」
「え…」
瀬奈は洋平の言葉を完全に理解したわけではないだろう、驚いた表情だった。しかし洋平が自分の意見に賛同し、良い印象を持っているということを直感した。
瀬奈の表情から嬉しさが滲み出してくる。
洋平の頬も少しずつ染められていった。
もしかして。今。
自分たちは、同じ気持ちでいるんじゃないか。
洋平は淡い期待を抱きながらそう思った。恋愛の話など一切してないのに、まるで気持ちが通じ合ったようだっだ。
「あーあのさ」
洋平は一歩勇気を出す。瀬奈ともう少し距離を縮めたい。
「俺のこと『先崎くん』って呼ばなくて良いよ。その、もっとフランクにっていうか……」
もっと気軽に呼び合える仲になりたい。呼び捨てならなおよし。
しかし口調は自然だっただろうか。わざとらしくなかっただろうか。声だって震えていなかっただろうか。
「え、あ」
瀬奈は目を丸くしつつも、嬉しそうな表情を浮かべる。
「……じゃあ私も『道谷さん』じゃなくていいからね、『先くん』」
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