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90 魔都


前回のお話。


僕の名演技でチャンスをつくって待っていたのに、

誰も襲い掛かって来ない。

しびれを切らした僕が起き上がると、何故か3魔しか残ってない。

仕方ないから楽しみは本選に取っておくことにしてさっさと終わらせたのだった。



「よお! やったな! お前さんのおかげで大儲けだぜ!」


魔族Aが上機嫌で話しかけてきた。

大儲けって、、賭けでもやってたのかな?


「そっか、それはよかったね。賭けでもしてたの?」


「おう、お前さんに全財産賭けたからな、凄い額稼いだぜ! ギャハハ!」


なにやってんだこのおっさんは。。

僕が負けたら終わってたぞ・・?


「そうなんだ。。よかったね。。」


「次は本選だな。億万長者の俺様の未来が見えるぜ。ハッハッハッ!」


ダメだこの魔族A。金のことで頭がいっぱいみたい。。


そんなやり取りをしていると、魔族に変装中のダリアがやってきた。


「おい、ちょっといいか」


「やあ、どうしたの? 耳触らせてくれるの?」


「そんなわけあるか! いいから来い!」


「なんだなんだ、もうそんなカワイ子ちゃん捕まえたのか、楽しんで来いよー」


彼女が魔族でないことはバレていないようだ。

魔族Aが鈍くてよかった。


「で、どうしたの?」


僕はダリアに連れられ、人影・・いや、魔影の少ない所に来ていた。


「どうしたもこうしたもあるか! さっきのはいったいなんだ? 貴様はいったい何者だ?」


「いや、自己紹介したよね・・?」


「人族だなんて信じられるわけなかろう!」


「ま、信じられないならそれでいいよ。めんど・・ゲフンッ。慣れ合うつもりはないんでしょ?」


「あ、ああ、そうなんだが・・・」


「なになに? やっぱり協力してほしくなっちゃった?

 仕方ないなあ、耳を触らせてくれるなら考え・・」


「違う! もういい、私に近付くなよ!」


彼女はそう言うとどこかに消えて行ってしまった。


ええー。君から近づいて来たじゃん。。


ま、いっか。モフれないのは残念だけど、獣人族の国に行けばチャンスはいっぱいあるさ!

次は本選があるし、気持ち切り替えて楽しもう!


でも本選は3日後なのだ。


ここから移動にかかるのが約1日らしいから、残り1日は魔族Aの案内で観光する予定だ。


早速明日の朝魔族Aと魔都、所謂魔族領の王都に出発だ。


移動方法は馬車なのだが、引っ張っている馬がよく見ると馬に似た魔物だ。

名前はユニコらしい。

見た目はほぼ馬だが、額に角があり、移動速度も普通の馬の倍くらいはある。

意外にも馬車の揺れは少なく、お尻も痛くならない。

人族より技術が進んでいるのかもしれない。


************************************************


「よし! 今日は1日案内よろしく、バーズ」


「おう、任せとけオレオ!」


バーズとは魔族Aのことである。

昨日ようやく名前を聞いたのだった。

僕は変装中だから魔族領にいる間はヴァンパイア族のオレオだ。


魔都には昨日の夜に到着し、宿屋に一泊した。

宿屋は人族領の物と大して差はなかった。


「よし、まずは朝飯食いに行くか!」


「うん、お腹ペコペコだよ!」


バーズに連れられ、屋台が並ぶ場所に来た。


「並2つ頼むわ!」


「へい、まいどー!」


こ、これはもしかしてもしかしなくても・・。


「これが魔族の定番朝飯、ギュードンだ!」


やっぱり!!

もろ牛丼だよこれー!

いや、正確には牛肉じゃないんだろうけどさ。

なんで魔族領にあんのさ!


「おうどうした、うめえぞ、食ってみろ」


「いや、なんで魔族領に牛丼があるのさ・・・」


「ん? ああ、そういやギュードンは、人族と友好的な魔王様の時代に伝わったって聞いたことあるな」


「なるほど、昔の勇者が広めた牛丼が魔族にも伝わったってわけか」


「ほう、あの殺戮マシーンの勇者が広めたのか。たまには勇者もいいことするじゃねえか、ハッハッハ」


あ、そっか。

魔族からしたら勇者は悪者なのか。


立場が違うと善悪もひっくり返るもんね。

だから争いがおこるわけで。。


こればっかりは難しいね。

みんな仲良くできたらそれが一番なんだけどねえ。


「よし、朝飯も食ったし、次は魔王城を観に行くか! 観光と言ったらやっぱあそこしかないぜ」


ほう、魔王城って定番の観光地なんだね。


「ねえ、バーズ。魔族ってやっぱり人族のこと嫌いなの?」


 着くまで暇だから、魔族についていろいろ聞いてみることにした。


「あー、誰もが嫌ってるってわけじゃねえと思うぞ。むしろ怖いってやつの方が多いんじゃねえか?」


「怖いの!? 魔族の方が力は強いのに?」


「ああ。人族は突然襲い掛かってくるような野蛮で卑怯な奴だしな。

 現魔王様も、騙し討ちで封印されたからな。

 それに力は弱くても数ってのは脅威だ。

 おっと、気を悪くしないでくれよ。お前さんは話が通じるから別だぜ」


「そうか、魔王のこと、魔族の中ではそうなってるんだね」

 

「なんだ? 人族ではどうなってるんだ?」


「話し合いにも応じず、突然人族を襲いだしたから、やむを得ず応戦し封印したって歴史で習ったよ」


「はあ!? そんなわけあるか! むしろ逆だ! 宣戦布告もなしに魔族領に攻め入ってきたから返り討ちにしてやったら、戦争に発展したんだ。

 そして魔族が有利になったころに確か聖教国だっけか? そこが和平を結びたいって話を持ち掛けてきた。怪しすぎるって誰もが魔王様を止めたんだが、魔王様はこれ以上魔族が傷つくのは見てられないからって話し合いに応じたんだ。

 なのに人族ときたら話し合いの場に1魔で出向かれた魔王様を罠に嵌めやがったんだぞ!?」


うわあ。もしこれが本当なら人族が完全に悪者だよ。。

でも聖教国ならあり得るかもな。。


「そうだったんだね。なんか人族がごめん」


「いや、オレオが謝ることじゃねえ。お前さんはまだ生まれてない頃の話だ。それに歴史なんてもんは自分たちの都合のいいように曲げられるもんだ。魔族の歴史も間違ってる可能性だってある」


な、なんて大人なんだ。

バーズっていい奴だね。


「ま、僕にはどっちの歴史が正しいかわからないけど、できれば魔族とも仲良くしたいなあ」


「そうだな! 人族がみんなオレオみたいな奴なら大歓迎だぜ!

 おっと、そろそろ着くぜ! ほら見ろ! あれが魔王城だ!」


前方には巨大な城が見える。

離れた位置から見てこの大きさなのだ。

近くに寄ったらとんでもない大きさだとわかる。


「立派な城だねぇ」


「そうだろそうだろ! 歴代の魔王様方が改築や増築を繰り返してできてるんだ!

 残念だが中に連れて行ってやることはできねえが、外から見るだけでも来たかいがあるだろ?」


「うん、凄いよ! こんな巨大な城初めて見たよ! 僕の家もあれくらいに改築したくなってきた!」


「ハハハ! そうかそうか、頑張れよ!」


その後もバーズに魔都の観光名所を案内してもらった。

ちなみにお昼ご飯はカーツドンだった。

どうも魔族には丼ものが人気らしい。


「いやー、楽しかった! 今日は1日案内してくれてありがと! お金まで出してもらっちゃって悪いね!」


「いいってことよ! その分また明日儲けさせてもらうからよ!」


明日も賭ける気か。。

バーズはいつか破産しないか心配だ。。


「賭け事はほどほどにね。。」


明日はいよいよ本選。

さて、どんな相手が出てくるか楽しみだなー!


明日に備えて早めに寝ることにしよう!

おやすみー!



読んでいただきありがとうございます。


更新遅くて申し訳ありませんが

また次話もお楽しみに!

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