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85 勇者と対面

お久し振りです。

更新遅くなってすみません!

 


 天界から戻ってきた僕は、神殿の中でお祈りの恰好をしていた。


 周りの人たちは、まさか僕が神様たちと話してたなんて思わないだろうね。

 敬虔な信者たちにはちょっと申し訳ないな。


 よし、では勇者探しに戻りますかね!


 【マップ】で検索。


 異世界人。

 ・・違うみたい。


 異世界召喚。

 ・・これも違う。


 日本人。

 ・・ヒット!


 やっと見つけた。


 日本人なのか。

 どれどれ、名前は・・?


 ・・・・・・え?


 いや、まさかね・・? 

 そんな偶然はないよな。


 そうだ、同姓同名ってこともあるだろう。

 まあ、直接この目で確かめてやろうじゃないか。


 僕は少々動揺しつつも目的の人物がいる場所を目指してコッソリと移動する。

 僕には隠密系のスキルもあるのだ。


 これは決して女子風呂を覗こうとして手に入れたわけじゃないからね?

 本当だぞ?


 神殿の奥へと進み、見張りの兵士の目の前を堂々と通り過ぎ、奥の扉を抜ける。

 スキルのおかげで兵士は視覚に入ったことに気付かないのだ。


 すると目の前には大きな修練場が見えてきた。


 中では複数の兵士たちが訓練をしていた。

 ここのどこかに勇者がいるはずだ。


 って探すまでもなかった。

 だって黒髪だし1人だけ装備が特別で圧倒的なオーラを放っている。


 そして僕の予感が当たってしまったようだ。

 まさか本当に彼だとは。。


 早速声を掛けたいところだけど今は我慢だ。

 彼が1人になるのを待つとしよう。

 僕は今不法侵入してるからね。


 ぼんやりと訓練の様子を眺めながら待つこと数時間。

 どうやら訓練が終わったらしい。

 これから水浴びするみたい。


 兵士たちが皆井戸に向かっている中、勇者はまだ少し自主訓練するようだ。


 相変わらずだなー。


 人より才能があるのに努力を怠らない。

 彼は昔からそんな奴だ。


 容姿端麗で性格もハナマル。

 他校からも女子が押し寄せるほどモテモテ。

 正義感が強く、イジメなんかは見過ごさない。


 スポーツ万能。試合で助っ人として呼ぶために全運動部に仮部員として登録される。

 頭もよくて成績は常に全国で上位に君臨し続けるレジェンドだった。


 そんな陽キャなのに前世の僕とさえも仲が良かった。

 陰キャであった僕とだ。

 ラノベ好きという共通点があったためだが、あんないいやつは他に見たことがない。


 欠点なんかないんじゃないかな?


 本当に勇者にピッタリな奴。


 まさか今世でも出会うとは思っていなかったな。


 僕は周りに誰もいなくなったことを確認して勇者の前に姿を現した。


「やあ、初めまして」


「・・あなたは?」


「僕はオルティス。オルトって呼んでくれ」


「そうですか。私は…」


「ハヤテ。皇 疾風(すめらぎ はやて)。勇者だろ?」


「・・どうしてそれを?」


「僕はレオナルド王国の滅龍騎士団団長、オルティス・ペンドラゴン。それくらいは簡単にわかるよ」


「レオナルド王国!? なぜそんな人がここに?」


「君に会うためだよ。勇者が召喚されているって聞いたからね。どんな人物か確かめておきたくて」


「成程。それでコッソリ侵入して調べたってわけですか。ということはこの事は内緒にしておいたがいいんですよね?」


「話がはやくて助かる。相変わらずだな」


「相変わらず・・? 以前にお会いしたことがありましたか?」


「ゴホゴホッ。いやいやいや、ないよ! あるわけないじゃん!」


「ですよね・・・。」


 よし、ギリギリごまかせたようだ。


「で、ちょっと君の力量を確認したかったんだけど、手合わせお願いしてもいいかな?」


「いいですが、それは本気でという事でいいですか?」


「もちろん」


「先に忠告させてもらいますけど、強いですよ?」


「うん。問題ないよ」


「わかりました。では、怪我しても知りませんからね。いきますよ?」


「ああ、いつでもどうぞ」


 皇が僕に切りかかってくる。

 手に持っているのは木剣だ。


 いくら僕でも勇者相手に素手は無謀なのでアイテムボックスから木剣を取り出し、相手の連撃をいなしていく。


 惜しい。

 それが僕の率直な感想だった。


 パワーもスピードも、スタミナもある。

 才能も感じられる。

 ステータスは恐らくレンより上だろう。


 恐らくというのは、鑑定が拒否されたからだ。

 たぶん鑑定妨害なんかのスキルを持っているのだろう。


 将来性は感じるが実戦経験が圧倒的に足りない。

 ステータスでは勝っていても試合ではレンに負けるだろう。


 僕はしばらく打ち合った後、ハヤテの剣を弾き飛ばし、首に剣を突き付ける。


「・・参りました」


「正直に言わせてもらおうかな。君に足りないのは実戦経験だね。魔物との戦闘経験は?」


「何度かありますよ」


「弱い奴だけでしょ? なんでも上層部が許してくれないとか」


「そこまで知ってるんですか?」


「ローズに聞い…あ!」


 やべ、ローズの名前は出しちゃダメだった!


「え? ローズってまさか女神様?」


「い、いや、何のことかな? 僕の知り合いがたまたま同じ名前なだけで、僕があんなボクっ子美女と知り合いなわけないだろ?」


 僕は音のない口笛を吹く。


「ボクっ子って知ってる? この世界ではそんな情報はないはずだけど・・」


 やばい! またしてもヘマした。

 僕は前世のことは隠して、ハヤテを陰からサポートするかっこいい役を演じようと思ってるのに。

 このままじゃ転生者だとバレちゃう!


「え、それはまあ、ほら、なんとなく? ボクっ子が似合うなーと思って・・」


「・・・・・。」


 ジトーっとした視線を向けられている。


 クッ。ごまかしきれないか・・。


「おーい! 勇者様ー! まだやってんですかーい?」


 井戸の方からハヤテを呼ぶ声が聞こえる。

 ナイスタイミング。


「時間みたいだね。まだ話があるから、今夜時間つくってくれないかな?」


「・・いいでしょう。では、今夜、日が沈んだころにあの建物の最上階にある私の部屋でいいですか?」


「わかった。美味しい物を用意していくよ。またね!」


 僕は夜にもう一度会う約束を取り付けて自宅に転移した。

 自宅とは’飴ちゃんハウス’だ。

 今はこっちに誰もいないからちょうどいい。


 ゆっくりお風呂に浸かって約束の時間を待つとしよう。




読んでいただきありがとうございます!


次話もお楽しみに!

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