77 いざジャポネへ
新皇帝、プラドに引き留められ、仕方なく一泊していくことに。
まあ、帝国ならではの美味しい物とかあるかもしれないし、いいだろう。
「じゃあ、さっそく街に出かけてみるか!」
「お待ちを! 案内役としてこの者をお使いくだされ」
「パリスと申します。よろしくお願い致します」
たぶん執事であろう男がお辞儀している。
案内役兼護衛役なんだろうな。
なんとなく僕が修行付ける前の七剣と同レベルの強さを感じる。
監視役でもあるのかな?
まあ、案内してくれるなら何でもいいや!
「よろしくね」
「では出発の前にまず、お目当ての物がございましたらお聞かせください」
「そうだねー、なん…」
「甘味! 甘い物! スイーツ!」
「あんたもブレないわね。。」
「甘味でございますね。かしこまりました。他にはございますか?」
「俺は帝国ならではの店とかあれば見てみたいかな」
「そうだね、僕もそんな感じで」
「私は特にないわ」
「私も皆に合わせるよ」
「では、帝国でしかご覧になれないような場所をご案内いたしましょう」
そうして僕たちはパリスさんに案内してもらい観光してまわった。
ちなみに皇帝が住んでいるこの場所は帝国の中心地で、帝都と呼ばれている。
紹介してもらった甘味処では、ジャポネとの交流が盛んなだけあって和菓子のようなものも発見。
王都で食べたフルーツサンドの中身があんこバージョンのものだったり、フルーツを餅で挟んだ餅サンドもあった。
帝国領でここまで和菓子に近いものを食べられたんだ。
これはジャポネの期待値がうなぎ登りだね。
他には歴史的建造物である初代皇帝像とか、魔王との戦争時代の遺跡とか、なんか修学旅行かよって感じの場所を見て回った。
滅茶苦茶面白かったかと言うとそうではないが、まあこんな旅も悪くはないね。
正直、仲がいい人たちと旅行すればどこでも楽しいよね!
いや、前世で友達がいなかったとかじゃないからね!
友達とお出かけしたことがなかったとかじゃないから!!
夕方まで帝国を見て回り、その後は皇帝がいる建物に戻り皇帝と一緒に食事をした。
その食事が何とも素晴らしい物であった。
なんと! 米が出たのである!!
やっぱり帝国はジャポネとの交易があるため、食事の面で少なからず影響があるようだ。
帝国で暮らすのも悪くないかもと思えた一日であった。
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翌日。
「昨日は1日楽しかったよ。また来るよ、じゃあねプラド!」
「ああ、こちらこそ楽しませてもらったよ、またなオルト。奥方たちとレンもまたいつでも来てくれ!」
昨日の夜一緒に食事をして皇帝のプラドとはすっかり打ち解け、今では名前で呼び合う仲である。
僕たちのジャポネ行きの足はプラドが用意してくれた。
港までの馬車と、港からジャポネに渡るための船まで用意してくれたのだ。
なんていいやつなんだ。
また今度遊びに来なくっちゃ。
馬車に揺られること約2日。
ようやく港に到着。
せっかく用意してもらっておいて悪いが、あまりにも乗り心地が悪かったため馬車を少し改造させてもらった。
これでも2時間は我慢したんだ。
僕にしては頑張った方だと思う。
だってクッション性がなくてお尻が痛かったんだよ!
座るところはただの板だし。。
しかたないだろ?
港に着くと一緒についてきてくれていた執事のパリスさんが、皇帝の所持する船を手配してくれた。
ここまでしてもらえるとは!
ありがたいね。
そして船に乗って2日目。
甲板でレンたちが釣りをしているのを眺めていた。
「相変わらずレンは釣れないね。。」
「そういうお前は魔物ばっかり釣ってたがな。。」
アリサ達女性陣は普通に魚が釣れているのにレンは1匹も釣れない。
僕は魔物ばかり釣りあげていたせいで、船が危険ということで禁止されてしまった。
僕とレンの2人は釣りをしてはいけない運命なのかもしれない。。
釣りにも飽き、甲板でのんびり過ごすこと数刻。
海しか見えなかった前方にようやく何かの影が見えてきた。
「あ! 見て! 島が見えてきたわよ」
「本当だね、あれがジャポネかな?」
「きっとそうだよ! 楽しみだなー」
上からアリサ、リーシャ、エリナである。
エリナの言葉には楽しみだなーの前に(甘味)が入っているのが容易に想像できる。
だってテンションが高いもん。
「見えてきましたね。あの島が目的地のジャポネでございます」
パリスさんが教えてくれた。
やっとだよ!
やっとジャポネが見えてきたよー!!
初めてジャポネのことを知ってから約3年!
ようやくこの日がやってきたー!
もうドキドキが止まらないよ!!
読んでいただきありがとうございます。
ようやくジャポネに到着です。
次話もお楽しみに!




