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61 謁見 後編

 


 色々と面倒臭くなったからテキトーに話をすることにした。


「オルティス・ペンドラゴンよ。此度の偉業はお主の父であるアルフレッド・ペンドラゴンと並ぶ、いや、それ以上の功績と言ってもよい。それを称え、お主には爵位を…」


「いりません!」


「無礼者! 陛下のお言葉を遮るなど…」


「よい、シリウス。控えておれ」


「しかし!」


「よいと言ったのだ」


「はい。申し訳ありません」


 王の横にいる宰相と思われる人はシリウスというらしい。

 怒られてやんの。ざまあみろ。べー。


「くっ!」


 こめかみに青筋を浮かべて睨んでくる。

 あーこわいこわい。


「ではオルティス、爵位を拒否するのならばお主は何を欲する?」


 何が欲しいかって聞かれてもなー。

 んー。

 今欲しいものはやっぱりこれしかないよね!


「今すぐジャポネに行きたいです!」


「ジャポネか。すまんがそれは叶えてやれん。おそらく帝国との戦争も目前である。帝国を通らずにジャポネに行くことは不可能だ」


 ガーン!!!

 王様でも無理だったら絶対不可能じゃん。。


「ではもう何もいりません。失礼しました。。」


 僕は立ち去ろうとする。


「待つがよい。オルティス、お主、ワシのもとで働かぬか?」


「僕、礼儀とか苦手なんで無理っす」


「そんなもの必要ない。お主にはワシ直属の新しい騎士団の団長となってもらいたい」


 ザワザワザワ

 周りにいる貴族たちがざわついている。


「陛下! お気は確かですか! このような者を!」


「シリウス、少し黙っておれ」


「申し訳ありません。。」


「実は近々騎士団を新設する予定でな、その団長にお主を指名したいのだ。オルティスよ、どうだ?」


「いやー、厳しいっすねー。僕はこれから世界を旅したいんで」


「なにも常に王宮におる必要はない。時折ワシが依頼する仕事をこなすだけでよいのだ。仕事のない間は好きにして構わん。相応の給金も出そう。どうだ?」


 たまにしか働かなくてよくて高給取りとか、待遇が良すぎて怪しい。


「そこまでして僕を雇いたい理由を聞いても?」


「そうだな。建前はブラックドラゴンを討伐した偉業の褒美だが、本音を言うとお主ほどの実力者にこの国と敵対でもされたら困るからのう、国としてはお主を放っておけん。そこで何かしらの褒美を与え、国に縛り付けるような形にせんといかんのだ。わかってくれぬか?」


 あー、そういう事か。

 別にそんなのなくても襲い掛かることなんてないんだけどね。

 僕に敵対してこない限りだけど。。


 でもこんな楽そうな仕事なら断る理由もない。

 嫌になったら辞めればいいよね。


「そういうことでしたら、私が出す3つの条件を受け入れていただけるなら、その任、受けましょう」


「まことか? して条件とはなんだ?」


「はい。一つ、騎士団の団員は私の独断で決める事。二つ、王都に騎士団用の土地を用意して頂くこと。三つ、私が納得いかない仕事は拒否できるようにすること」


 ザワザワザワ


「貴様! 限度というものが…」


「シリウス! 下がれ。 オルティスよ、その条件でよい。他に望みは?」


 シリウス、だんだんかわいそうになってきた。

 なんかごめん。

 あとで菓子折りでも持っていってあげるよ。 


「ありません」


「よろしい、ではこれで決まりだ。これからよろしく頼むぞ」


「よろしくお願いします」


「そうだ。名前を決めねばならんな」


「名前ですか?」


「ああ。騎士団の名前をな。そうだな・・・」


 陛下が悩んでいる。

 騎士団の名前ってなんでもいいんじゃない?

 そんなに悩むほど大事なのかな?


「ウム。決めたぞ。今日からこう名乗るとよい。滅龍騎士団、団長、龍殺しのオルティスとな」


「「「おおおお!!!」」」


 パチパチパチ


「ま! 待って!」 


 パチパチパチ


 僕の声が響かない。それ程に周囲が盛り上がっている。


 待ってくれー! その恥ずかしい二つ名はなんだ! きいてないぞ! やめてくれー!!


 僕の抗議の声は周囲の喧騒にかき消されて届かなかった。

 無念。。



 こうしてなんやかんやあって僕は国王直属の騎士団、滅龍騎士団の団長に任命されたのであった。

 そして恥ずかしい二つ名、龍殺しのオルティスと呼ばれることとなった。



 やめてくれーーーー!!




読んでいただきありがとうございます。


次話もお楽しみに!

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