47 拠点
冒険者ギルドでCランクに昇格した日はまだ午前中だったけどそのまま解散した。
理由はみんな鳩尾にきつい一発をもらって活動できる状態じゃなかったことと、僕もやりたいことがあったからだ。
そう、あれを作ってたのだ。
翌日は休みにして、その次の日。
僕はパーティメンバーを引き連れとある場所まで来ていた。
「着いたよー」
「どうしたんだ? こんなとこまで来て」
「フッフッフ。諸君。この建物に見覚えはあるかな?」
「ん? こんなところに豪邸なんかあったか?」
「いや、なかったわね」
「私も知らないな」
「初めて見たよ」
「そうだろうそうだろう。フフフ。なんたって僕が昨日作ったからね」
ここで決めポーズ。
「「「「え?」」」」
「Cランク合格祝いに、『飴ちゃん』の拠点を用意したのさ! 修練するもよし、ここに住んでもよし、好きに使ってくれたまえ!」
「「「「えーーー!?」」」」
うんうん、こんなに驚いてくれると頑張ってつくった甲斐があるよ。
かなりこだわったからね。
さっそく中を案内していく。
まず門をくぐると玄関まで続く長い道がある。
ここにメイドを並ばせ、お帰りなさいませご主人様! ってさせたら壮観だろうね。
いつかやってみよう。
その長い道の脇にはささやかだが花畑をつくっており、季節ごとの花々が来客を出迎えてくれるようにできている。
玄関を入ってすぐは広い空間となっており、中央に2階へと続く大きい階段がある。
1階部分はいくつかの部屋があり、応接室や談話室、トイレとシャワールーム付きの客室が数部屋、多目的ホールなど、ほぼ来客用スペースとした。
2階と3階は居住スペースで、共有リビングや食堂、書庫、筋トレ用のジム、洗濯部屋、5人それぞれの専用の部屋などがある。部屋には小さいお風呂やトイレ、冷蔵庫、なんかも完備されており、引き籠るにはもってこい。
他にも生活に必要なものは全て揃えた。もちろん全部屋空調完備だ。
見晴らしのいい屋上には大浴場と露天風呂をつくった。ここはもちろん混浴だ。
ここから夕日が沈む様子を眺めながらお酒でも飲んだら最高だろうね。
まだ飲めないけど。。
庭には修練場はもちろんのこと、自給自足もできるように畑も作った。
あとはプールと広くて優雅な庭園、そこに隣接するお茶会スペースもつくっている。
理由? そんなの綺麗な女性がキャッキャウフフする様子を眺めるために決まってるじゃないか。
そして敷地を囲うように高い塀を設けることで、外界から離れたプライベート空間も演出。
細部に僕のこだわりが詰まっているのだ。
本当は男のロマンである隠し部屋もいくつかあるけど、それは秘密だ。
「なんだよこれ!! これ貴族の屋敷よりすごくないか!?」
「見たことないけど王宮より贅沢なんじゃないかしら?」
「な、な、なんだこれは。。」
「オルト君だからね。。」
徐々に改装していったペンドラゴンの屋敷と違って、この拠点は一から全てを僕が手掛けたため、素材からこだわり結界などの魔法も使って頑丈さは半端ないし、中の快適さも屋敷以上かもしれない。
使用人は精巧に人間に似せた美女メイドゴーレムと黒服グラサンの警備ゴーレム、お掃除ゴーレムや農園ゴーレムなど、役割ごとに分け、休みなしで働いてもらっている。
これで人件費もかからない。かかったお金と言えば洋服代くらいだ。
もちろんどのゴーレムたちも戦闘力はかなり高い。
常に掃除が行き届き、家事もやってくれるし警備もばっちり。もはや要塞と化している。
ちなみにこの拠点を建てるのにかかった費用は材料費のみ。
【全魔法】様様である。
「僕は今日からここに住むけど、みんなはどうする?」
「「「「よろしくお願いします!!」」」」
「え、即決?」
「当たり前だろ! こんな贅沢な暮らしできるのに断る理由なんてないだろ」
「そうね、それにやっぱり毎日お風呂に入れるのは素敵よね」
「私は宿を転々とする生活だったから。こんな素敵なところに定住できるのは嬉しいよ」
「オルト君といれば甘くておいしいものいっぱい食べれる」
まあ理由はそれぞれだけど、みんな拠点を気に入ってくれたようでなによりだ。
「じゃあ、ここの名前決めたいんだけど何がいいかな? 僕はオルティス城にしたいとお…」
「「「「却下」」」」
みんな冷たい。。さっきまであんなに楽しそうにしてたじゃないか。。
あれは偽りだったのかい・・?
レンなんてあんなに目つきが悪くなっちゃって。。
あ、それはいつもか。
その後話し合いの結果 (くじ)、
拠点の名前は ’飴ちゃんハウス’ に決まった。
エリナくじ運強いなー。
その日から僕たち5人は ’飴ちゃんハウス’ を拠点として活動することになった。
女性陣から混浴だけはダメだと強く押し切られ、仕方なく時間帯で男女を分けることにした。
くそっ。夢の美女と混浴ライフが。。
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では、次話もお楽しみにー!




