43 観光
翌日。
僕たちは早朝から市場に来ていた。
昨日宿屋の奥さんに観光ならここだとおススメされたのだ。
市場ではとれたて鮮魚の競りが行われていて、その近くにはものすごい数の屋台が並んでいた。
そして市場の後方には見渡す限り海が広がっている。
「すっげー! これが海か!!」
「すごいわね」
「なんだか風がしょっぱいね」
「海の水はしょっぱいそうだからね。それにしてもすごい景色だね」
4人とも海は初めてだったようではしゃいでる。
「今日は別行動にしようか! せっかくの観光だし、みんな好きなところを回ろう! 昼にまた宿に集合でいい?」
「ああ、たまには別行動もいいかもな。俺は少し屋台を見てから釣りをしてるよ」
「それもいいわね! どこに行こうかしら」
「私は甘いもの探してくる!」
「私はそのあたりをブラついてこようかな」
「じゃあ、またあとでねー!」
僕はまず海鮮類を片っ端から購入していった。地球のものと似ている魚も、この世界ならではの魚介類もあり、見てるだけでもおもしろい。
高速で動きまわったため、2時間くらいで買い物が終わった。
あとはのんびり釣りでもしてようかと思い、釣り竿を買ってみると、よくしなる木の棒に糸がついており、その先に動物の骨を削って出来たかのような針がついていた。
いつの時代ですか。。
やっぱり漁は主に網で行われるから、娯楽に近い釣りはあまり進化してないんだろうね。
こうなったら僕がつくるしかない。
魔道具を作った経験を活かし、【アイテムボックス】に入れておいたもので釣り竿から作り始める。程よくしなり、強度もある釣り竿で、等間隔で糸を通す輪っかもついている。
あとはリールと糸、針やおもり、浮きなんかをつくれば、完成だ。
餌は現地調達でなんとかなるだろう。
さっそくポイントを探していると海岸の岩の上にレンを見つけた。
「やあレン、釣れてる?」
「ああオルトか、見ての通り全然。お前も釣りに来たのか?」
「そうだよー。買い物も終わったからね。僕もここで釣っていいかな?」
僕はその辺にいたフナ虫みたいなやつを魔法で捕まえてそのまま針に付けた。
直接触るのはちょっと抵抗があるからね。
そしてそいつを沖に向って遠投する。
「な、なんだそれ! そんな釣り竿も売ってあったのか?」
「これは僕のオリジナルだよ」
「なるほど、さすがオルトだな。。」
「お、来た来た!」
「はや!」
釣れたのは大きめのサバのような魚だ。せっかくなのでこのまま餌にしてさらに大きい魚を狙ってみよう。少し大きめの針に変えてその魚を餌にまた沖に向かって投げる。
「どんだけ大物狙ってるんだよ。。」
「泳がせ釣りって言ってね、結構面白いんだよこれ」
「そうなのか、俺はまず何かしら釣りたいんだけどな」
「レンにも釣り竿作ってあげよっか? 少なくともそれよりは釣れやすいよ!」
「いいのか? 頼む。これ釣れる気がしなかったんだよ。。」
僕は先ほどの要領で釣り竿をつくってレンに渡した。
さっきと同じ工程だから一瞬でできちゃったよ。
「相変わらずオルトのやることは理解できねーな。。」
レンに使い方を教えていると僕の竿がグイグイ引っ張られていた。
魔法で支えてたんだよね。魔法って便利。
これは大物がかかった予感。なかなか強いな。釣り竿が折れそうなほどにしなってる。
これはでかいぞ。絶対釣り上げてやる!
「すげーしなってるな。頑張れオルト!」
レンも応援してくれる。やっぱいいやつだな。
目つきは悪いけど。
僕は魚に負けないようにグイグイ引っ張って糸を巻いていく。
格闘する事およそ10分、ようやく海面に魚影が見えた。
魚の鱗に太陽の光が反射してキラリと光る。
いける!
僕は思いっきりそいつを引っ張り上げた。
ザッパーン!!
「ギャオオオオオン!!!」
「「・・・・・」」
僕とレンは目の前の光景に唖然としていた。
えー、なんと言ったらいいのか。。
とりあえず何か大きいのが釣れました。
読んでいただきありがとうございます。
さて、何を釣り上げたのでしょう?
次話もお楽しみに!




