35 報告
リーシャがパーティに加入した翌日。
僕たち『飴ちゃん』は冒険者ギルドに来ていた。
昨日のクエストの納品と新メンバーの登録、あとは新しいクエストを受けるためだ。
「おはようお姉さん。今日は新メンバーの登録に来たよー」
「お願いします」
「あら、リーシャちゃん? パーティ決まったのね! おめでとう! そのー、あのことは大丈夫だったの?」チラチラッ
きっと虚言癖がどうこうの話をしたいんだろう。
「はい、ありがとうございます。それも大丈夫です! 信じてくれたと言いますか、当事者だったので」
「当事者? よくわからないけど良かったわね!」
「はい、ミランダさん、これからは『飴ちゃん』の一員としてよろしくお願いします」
「ええ、よろしくね。ギルドカード出してちょうだい」
お姉さんはミランダさんというのか。覚えておこう。
「はい、登録できたわ。君たち、クエストは進んでる?」
「うん、全部終わったよー。今日は納品に来たんだよ」
「え? またまた冗談をー」
「冗談じゃないよ。はいこれ。依頼の薬草とスライムの核ね。ギルドカード見てもらったらわかるでしょ?」
ギルドカードは不思議な力でできており、クエストを達成したかどうかわかるのだ。便利。
「ほ、ほんとね。。この短期間で・・?」
「あとこれ追加でスライム核と薬草採取のクエスト受けるね! 納品は今すぐできるよ」
僕はボードから適当な依頼書を持ってきて納品物と一緒に渡す。
「な、なんですって。。」
ミランダさん固まってる。昨日多めに集めといてよかった。
これで達成数50に到達するはずだからDランク昇格試験を受けられると思う。
「達成数50超えたわね。。Dランク昇格試験が受験可能になったけど、受ける?」
「もちろん!!」
「あ、その前にミランダさん。ちょっと報告があるので耳を貸してください」
ごにょごにょごにょ。
「なんですってー!? ゴブリンキングがでた!?」
「シー! 声が大きいですよ!」
「あ、ごめんね! すぐにギルド長を呼んでくるわ!!」
ミランダさんは慌てて2階のギルド長室にかけていった。
しばらくするとミランダさんが2階からひょっこりと顔を出す。
「『飴ちゃん』のみんな! ちょっと上がってきてちょうだい! ギルド長がお呼びよ!」
どうやら呼び出されたようだ。面倒くさいから報告しないつもりだったんだけど、どうやらリーシャは真面目らしいな。
コンコン
「はいってくれ」
「失礼しまーす」
「わざわざすまない。ゴブリンキングがでたなんて報告を他の者たちに聞かせるわけにはいかなくてね」
もう手遅れじゃないかな? さっきミランダさんが叫んじゃってたし。。
「もう既に下の方で騒ぎになってましたよ? 討伐したって言っといたほうがよさそうですけど」
「なに? もう漏れたのか? ミランダ君、すまないが詳細は伏せて討伐したことだけ伝えといてくれ」
「たぶん私が叫んでしまったせいです! すみません!! 急いで行ってきます!!」
「ハア。では、オルト君、詳細を教えてもらおうか」
僕はゴブリンの討伐に行った話をさくっと簡単に話した。
「なるほど、2千匹もいたのか。。どうやってたったの4人で倒したのか疑問だが、冒険者には隠したいこともあるだろうからな、詳しくは聞かないでおこう。」
「ありがとうございます」
「まずは、すまなかった。ランクに合わないクエストを張り出し、君たちを危険な目に合わせてしまった。ギルドの事前調査が甘かったようだ。申し訳ない」
ギルド長が頭を下げた。確かにあの数は僕たちじゃなけりゃ死んでいたかもしれない。
「そして、討伐してくれたこと、リーシャ君を助けてくれたこと、ほんとうに感謝している。ありがとう。 既に聞いているかもしれないが、実は彼女は過去にも似たような経験にあっていてな。二度もそんな目に合わせてしまうとは。。噂を止められなかった私の責任でもある。本当にありがとう!」
「ギルド長、その噂の件なんですが…」
「どうしたんだい? リーシャ君」
「実はあの時オークキングを倒した金髪少年はオルト君だったそうなんです。。」
「え・・?」
「私が見た、よだれ垂らしてニヤニヤしていた金髪少年です」
「は・・?」
ああ、リーシャよ、それも話しちゃうのね。。
まぁ、口止めはしてなかったけど。。
ランガさんは驚たみたいでお口ポカーンだ。
それ顎外れてない? 大丈夫?
読んでいただきありがとうございます。
次話もお楽しみに。




