28 鍛冶屋に行こう 後編
かっこいい?
なんだったかなー。。
・・・。
そうだ! 思い出した!! 僕にはあのかっこいい剣があるじゃないか!!
僕はアイテムボックスから魔剣グラムを取り出した。
ゴトッ。
「これの鞘をつくってほしいんだ!」
「なんだよそれ! お前そんなもん持ってたのかよ!! めちゃめちゃかっこいいな!!」
「お、この良さがわかる? さすがレン。実は昔たまたま手に入れたんだけどね、今の今まですっかり忘れてたよ」
「どこがいいのよ、剣なんてどれも一緒じゃない」
アリサはわかってないな。そんなんじゃ男にモテないぞ? 胸も小さ…
ボカッ。
「いてっ! なにすんだよ!」
「なんかむかついた」
エスパーですか? 人の心を読み取るスキルでも持ってるのか? 女は怖いね。。
・・・・・・・。
あれ、ドワーフのおっさんが黙り込んじゃった。
もしもーし。おーい。
顔の前で手をひらひらさせてみた。
「な、な、」
「な?」
「なんじゃこりゃあ!! おい、なんだこれは! どこでこんなもん手に入れた!! 小僧! どこで見つけたんだ!!」
お、おう。おっさんにキスしちゃいそうなほど詰め寄られても嬉しくないよ。。
「えっとー、魔剣グラムっていうんだ。なんか魔物が持っててかっこよかったから、もらっちゃった」
「魔剣だと!? そんなもん普通の魔物が持ってるわけねえだろ! いったいどんなバケモンを倒したってんだよ!」
「たしか豚肉界の王様。。じゃなかった、オークキングってやつらしいけど」
「オークキングだと!? なるほど、そんな大物なら持ってても不思議ではねえか。まさかお前さんが倒したのか!?」
「うん、そうだけど?」
「なんだと? こんなガキが? だがまぁ、そうか。実際こいつにピッタリなのが何よりの証拠か。。まさかあの伝説の魔剣を目にできるとは・・・・・・」
やっと離れてくれた。。そしてなんの話なのかよくわからない。おっさんは自分の世界に入り込んじゃったみたい。魔剣グラムを眺めながらブツブツ言ってる。ちょっと怖い。
「よし、お前さんが凄腕なのはわかった。見た目じゃ信じられんがな。。この魔剣にピッタリの最高の鞘を俺が作ってやる! がっはっは!」
おっさん突然の超ハイテンション。。
「ありがとうおじさん。全部でいくらになる?」
「こんな面白い仕事をやらせてもらえるんだ、金はいらん! それと俺のことはガルドと呼べ」
えっとー。これはデレですか? デレなんですか?
まあよくわかんないけど、とりあえずこれは認められたと思っていいのかな?
「えっとー、ガルドさん、レンたちの分も全部お金いらないの!?」
「ああ、いらん。生きてる間に魔剣を見れただけでも驚きなのに、まさか魔剣の鞘をつくれる日が来るとはな。。夢にも思わなかったぜ。今日は1日預からせてもらってもいいか?」
「うん、大丈夫。ほんとにタダでいいんだね? ありがとう」
「おう、鍛冶師だったらむしろお金を払ってでもやりたい仕事だぜこれは。こっちの方が礼を言いたいくらいだ」
なんかよくわからんけど全部タダで作ってくれるらしい。やったね! 持っててよかった、魔剣。
「じゃあガルドさん、また明日の朝来るからよろしくねー」
「おう、最高のもんをつくってやっから楽しみにしとけ!」
僕たちはまた翌日訪れる約束をして鍛冶屋を後にした。
読んでいただきありがとうございます。
次話もお楽しみに。




