27 鍛冶屋に行こう 中編
コンコンッ。
コンコンコンコン!!!!
ガチャ。
「うるせえ! 帰れって言ったのが聞こえなかったのか!!」
「待って、僕たち客なんだよ!」
「こら勝手に入るな! 帰れ! どこで聞いてきたのか知らんが、うちはルーキーなんぞに売るもんはねえ!」
きたー! この期待を裏切らない居丈高な態度にぞんざいな口の利き方! 想像通りだよ!
いいねいいねー! これぞドワーフだよね!!
そう、僕が見つけた店はこの領地で唯一の、ドワーフがやってる鍛冶屋だったのだ。
異世界で鍛冶屋といったらドワーフだよね! 待望の亜人に初遭遇だよ!!
「なに笑ってやがる。さっさとでてけっ!」
「まあまあ、そんなこと言わずに。一杯どうだい?」
僕はアイテムボックスから”地獄酒”を1本取り出した。
「!・・・。で、でてけって言ってんだろ!」
若干口がほころんだがまだ釣れないか。強情だな。やっぱりドワーフはそうでなくっちゃね。
僕はもう1本追加して並べた。
もう目の前の小さなちょび髭オヤジはニヤニヤが隠しきれてない。
だがまだギリギリこらえているようだ。
フフフ。やるじゃないか。だがもうこの勝負もらったな。
「これでどうかな?」ニヤ
僕は3本追加してドワーフの目の前に計5本の”地獄酒”を並べた。
「フン、まぁ今日はたまたま暇だからな、特別に売ってやってらんこともないぞ。決して酒につられたわけじゃねえからな。だが捨てるのももったいねえ、これはもらっておくとしよう」
釣れたーー!! 僕の勝ち!! やっぱりドワーフといえば大酒飲みだよな!!
そして「フン、今日は特別なんだからね! べつに嬉しくなんてないんだからね!」ってことですね。わかります。でもそーゆーのは可愛い女の子にされたいんだ。おっさんにされても困る。。
「ありがとう! なら僕らに装備を見繕ってほしいんだ」
「仕方ないな。どれ、じゃあまずはそこのお嬢ちゃんたちから見てやる。見た感じ2人とも魔法使いだろ? それならこのローブと杖なんかどうだ? このローブは防御力もしっかりあるし、杖は魔法攻撃力が上がる効果もあるからな、冒険者にはお勧めだ。」
意外なことに女性用の可愛らしい装備も売っている。きっとこの世界は女冒険者も多いんだろうな。
それより何も言ってないのに魔法使いとわかっちゃうのか。さすが凄腕での鍛冶師だ。
アリサとエリナが色違いの装備を試着してみている。
「すごい、これ軽いし動きやすい! これで防御力もあるなんて信じられないわ!」
「うん、この杖もまるで自分の体の一部みたいに手に馴染むよ」
「そりゃよかった、なら次は坊主たちだな。武器は大剣かなんかか?」
「よくわかるな。俺は【大剣術】中 のスキルがある。かっこいい大剣と動きやすい防具が欲しいな」
「ほう、スキル保持者か。それならこの辺りだな。軽くて動きやすい皮の防具と、この剣なんかどうだ? これならお前さんの体格にピッタリだと思うぞ」
「おお、かっけー! これなら歴戦の猛者って感じするな! 気に入ったよ! ありがとな、おやじさん!」
「あいよ、で、お前さんは? その筋肉の付き方ならなんでも扱えそうだな。普通は自分の武器に合わせて成長していくもんだが。。 こんな奴は初めてだな。」
筋肉で判断してたのか。
「うーん、防具は動きやすさ重視で僕も皮の防具かな。でも武器が決まってないんだよなー。うーん。」
うーん。なんか忘れている気がするんだよなー。
「なあオルト、この剣なんかどうだ? かっこいいぜ」
ん? かっこいい? かっこいい。。
・・・。
なんか思い出せそう。。喉元まで出かかっているんだけど。。
なんだっけ・・?
読んでいただきありがとうございます。
次話もお楽しみにー




