24 パーティ名
「よし、じゃあさっそくEランククエストを受けてみようよ!」
「ちょっと待ったー!! オルト、大事なことを忘れてないか?」
「ん? なんか忘れてるかな?」
「ああ、お前は冒険者にとって1番大事といっても過言ではないものを忘れているぞ」
「え? 大事なもの? なんのこと?」
「よーく考えろ。俺たちがこれからどんどん活躍して、あげていくものはなんだ?」
「あ、分かった! 女の子からの人気だね! 確かに大事なことだね!」
「違うわ! 名前だよ! 俺たちのパーティ名をまだ決めてないだろうが!」
「なるほど! パーティ名が有名になれば僕のハーレムが出来上がるのか! じゃあ『オルティスと愉快な仲間たち』でどう?」
「「「ださい」」」
「えー、いいと思うけどなー」
「よし、オルト抜きで決めようぜ!」
「そうね、私は『永遠の絆』がいいと思うわ!」
なんか青春だね。あの紙よりも薄い友情として有名な、私たちはズッ友よ! って感じと似てるね。
「俺は『終焉の業火』がいい!」
うん、将来後悔するかもしれないけど、僕は嫌いじゃないよ。
「私は『飴ちゃん』がいいな」
エリナは飴ちゃん気に入りすぎだよ。そんな、もの欲しそうな目で僕を見ないでくれ。しかたない、飴ちゃん1つあげよう。
「あっ! ずるいわ! 私にもよこしなさいよ!!」
けっきょく皆に1つづつ配った。
その後も話し合いをしたが、なかなか決まらないようだったから、僕はその間に冒険者たちの様子を眺めていた。
ほうほう、なかなかやるな。おっ、あちらも負けていないね。うお! なんだあれは! 化け物か!! あれにはこの僕も屈してしまいそうだ。
「おい、オルト聞いてんのか?」
「なに?」
「はあ、どうせエロい人でも探してたんだろ?」
なぜばれた! あの壁際の女剣士の戦闘力は53万ですよ。
「そそ、そんなわけないじゃん。。 で、何にするか決まったの?」
「「「私(俺)のが1番いい!!」」」
まだ決まってないのか。。
「ここは間をとって『オルティスと愉快な仲間たち』にするのはど…」
「「「それはない!!」」」
なにもハモらなくてもいいじゃないか・・・
「よし、こうなったら、3つの候補からくじ引きで決めるのはどうだ?」
「しかたないわね、それでいきましょう」
「私もそれでいいよ」
「よし、決まりだな!」
「あの、僕の意見は・・・?」
「じゃあ今からこの袋の中にこの3つそれぞれの名前を書いた紙を折りたたんで入れるから、オルトに1枚引いてもらおう」
「僕に発言権はないのね。。わかったよ。引けばいいんでしょ、引けば」
どれにしようかなー。僕が本気を出せばインチキで好きなの引けるんだけど、今回はまじめにやろうと思う。正直どれでもいい。
「ん-、これだ!!」
「「「なんになった?」」」
「では、発表します! 僕たちのパーティ名はー!」
3人が緊張した面持ちで僕を見てくる。なんか照れちゃうな。
「ダラダラダラダラダラダラダラダラ、ダダン!」
「『飴ちゃん』に決まりましたー!」
「私たちの絆が。。」
「かっこいい名前がよかった。。」
「うん、飴ちゃんは正義」
「そんなに落ち込むならやっぱり『オルティスと愉快な…」
「「『飴ちゃん』ってのもなかなかいい(わね)な!」」
そんなに僕の案は嫌なのか。。僕泣いちゃうよ?
「あっ、リーダーは決めなくていいの?」
「「「え、オルト(君)でしょ?」」」
「あ、はい。。」
こうして、僕たちのパーティ名は『飴ちゃん』に決まった。
リーダーは有無を言わさず僕に決定。
しかたない、受け入れよう。。
僕はなんとなくパーティ結成祝いみたいな感覚でみんなに飴ちゃんを配った。
パーティ名が『飴ちゃん』になったことだし、これからは名刺代わりに飴ちゃんをもっと大量に用意しとこう。
帰ったらトレントたちのもとに行かなくちゃ!
トレント「ザワザワザワザワ」




