表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/98

19 冒険者になるには

 

 今日は冒険者ギルド前に向っている。レンたちとの待ち合わせだ。


 うちから徒歩で1時間くらいの場所で、僕が本気で走ればすぐなんだけど、それだと街の人たちにびっくりされるから小走りで30分かけて目的地に到着。気配りもできる僕って完璧だね。

 (オルティスは気付いてなかったが、小さい子供がすごいスピードで通り過ぎていく様子に街の人たちはみな、お口ポカーン( ゜д゜) であった。)


「お、来た来た、おーいこっちだ」


「やあレン、待たせたかな?」


「遅いわよ! まったくどれだけ待ったと思ってるのよ!」


「ごめんよ、お詫びにこれ上げるから許して!」


 僕はトレントの樹液から作った飴ちゃんを渡した。


「いらないわよ、こんな石ころで許すわけないでしょ! ってエリナ! そんなもの食べちゃだめよ!!」


「お、おいしい!!」キラキラ


 エリナが幸せそうな顔して飴玉をほおばっている。


「あまい。まさかこれ、甘味か? こんな高そうなもの、もらってよかったのか?」


 レンも食べてみてびっくりしたみたい。


「いいよー、これ僕がつくったものだし」


「オルト君、もう一個ください!」


 エリナは飴が気に入ったようだ。なんだか犬みたいに見えてきた。


「ちょっと甘味ですって? わたしにもやりなさいよ!」


「さっきいらないって言ったよね?」


「そ、そんなこと言ったかしら? いいじゃないの、1個くらいよこしなさいよ!」


 やれやれ、お子様はちょろいぜ。


「さて、レン、今日は何するんだい?」


「今日は冒険者の試験がどんなものなのかギルドで聞いてみようと思う」


「なるほど! じゃあさっそく行ってみようか」


 クイクイッ。服のすそを引っ張られている。


「オルト君、もう1個。だめ?」


 エリナは完全に飴ちゃんの虜になったようだ。


「ほら、これで最後ね」


 カランカラン

 冒険者ギルドの扉を開けるとベルの音が鳴った。


 中にいた冒険者たちが一斉にこちらを見てくる。どうやら1階には受付と酒場が併設されているらしい。

 酒を飲んだ冒険者たちがニヤニヤしながらこっちを見ている。


「おいおい、ここはいつからガキの遊び場になったんだー?」


「「はっはっはっはー!!」」


 酔った冒険者たちが笑っている。まぁ、僕たちまだ5才だしな。


「こんにちは。僕たち将来、お兄さんたちみたいな立派な冒険者になりたいんだ! それで今日は、どうやったら冒険者になれるか聞きに来たんだよ!」


「おう、そうかそうか、よく来たな。俺みたいな立派な冒険者になれよ。間違ってもこんな落ちぶれみたいにはなるなよ?」


 僕が立派なと言った時点で全員顔がほころんでた。ちょろい。


「あぁん? 誰が落ちぶれだって? この野郎、やんのか??」


「お前だよ、万年Dランクやろう!」


「それはてめえもだろうがくそっ!!」


 おっさんたちがケンカしだした。


「楽しそうだねー」


「どこがだよ! はやく受付に行こうぜ」


 受付は2つあって、片方はおばさん、もう片方は若くて美人なお姉さんがいた。

 もちろんお姉さんの方に行く。


「こんにちは」


「あらいらっしゃい、可愛いお客さんたちねー。どうしたの?」


「お姉さん、綺麗だね。良かったら僕とお茶しない?」


「あら、ありがとう。でもあ姉さん忙しいからまた今度ね。今日はどうしたのかな? 依頼?」


 軽くあしらわれてしまった。やっぱり受付嬢はナンパされ慣れているんだろうね。


「実は冒険者になりたいんだけど、どうやったらなれる?」


「あら冒険者になりたいの? 嬉しいわねー、それじゃあ、お姉さんが説明してあげるわ!」


 お姉さんの説明はこうだ。

 冒険者になるにはまず年齢制限があり、最低でも10才になる年かららしい。

 そして筆記試験と実技試験があり、総合得点で合否が決まるらしい。合格目安は筆記試験で5割以上、実技試験で5割以上取れたら安心らしい。たまに筆記1割実技9割で合格する奴もいるそうだ。

 そんな馬鹿を入れて大丈夫なんだろうか?

 ちなみに筆記試験は簡単な算術とマナーの問題で、実技試験は試験官によって違うとのことだ。


 なんだ、簡単じゃん。問題は年齢制限だけだな。


「どうしても10才からしかダメなの?」


「そうね、残念だけどね。でも、試験の成績がいい子は本当はGランクから始まるところをEランクから始められるようになるから頑張ってお勉強するのよ!」


「ちぇっ。わかったよ。また5年後に来るから今度はデートしてね!」


「ええ、考えておいてあげるわ」


 僕はがっかりしてギルドから出た。


「あと5年も待つのかー」


「そう落ち込むなよ。めちゃめちゃ強くなって試験官を驚かせてやろうぜ!」


「それいいわね! そうしましょう!」


「よっし、じゃあさっそく修行しに行こうぜ!」


「ええ、ほら、オルトもエリナもいくわよ!!」


「「はーい」」


 僕たち4人は西の森の手前にある空き地を目指して歩き出した。

 

 せっかく期待の新人冒険者プレイできると思ったのに、5年間も待たされるとは。でも規則はチートでもどうにもならなそうだし、空いた時間でなにしようかなー。。



読んでいただきありがとうございます。

次話もお楽しみに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ