2人のプロローグ
このノベルを閲覧しようとしている皆様。初めまして。かいびゃくと申します。
初投稿です。思い切って書きたいものを書いていこうと思います。読んでいただいたあと、面白かった!続きが気になる!等と思ってもらえるようなものが創れれば幸いです。誤字脱字等あるかもしれませんが、何卒よろしくお願いします。
――始まりは悲劇だった。
悲劇は徐々に絶望へと変わり次第に人々を蝕み、最後には星をも呑んだ。
途切れる事のない不安は人々を荒廃へ誘い、そして遂に―――
2382年、地球は滅亡した。
けれど、人々は生きていた。希望を失わぬ者も其処には在った。
今から始まる物語は、こうして始まった私たちの希望の物語である...。
――朝。始まりの朝。
2階の寝室のベットの上で上体だけを起こして大きく伸びをした。
「今何時なんだろ...」
涙でやや霞む眼をこすって時計に目をやると、時刻は丁度6時30分手前といったところだ。
自分にしては早起きだなぁ、と感心しつつまだ眠いと訴え続ける体を無理やりベットから遠ざけて1階にある台所を目指す。ふと階段の途中にある窓から外を眺めると、まだ空は夜なのか真っ暗だった。
「(たぶん、もう朝ごはんのしたくは、終えてるんだろうな...)」
そう思いながらリビングに繋がるドアの扉を開けると、案の定朝ごはんの支度を終えた人物がそこに立っていた。
「おはよう、ねぼすけさん」
「うるさい。これでも早いほうだよ?」
目があうやいなや笑いながら鼻につくことを言ってくれる。まったくもう。
「まぁ楓がこんなに早く起きてくるなんてほんとに珍しいよね。変な物でも食べたかい?」
・・・さすがにそこまで言われると眠い中無理にリビングまで来た自分が馬鹿らしくなってきた。妹くらい大切に扱えないのだろうかこの兄は。
今私が話してる相手が私の実の兄にあたる凪風 時雨。年齢は19で、私より2つ年上だ。いつもニコニコしてて、怒ったところなんて見たことがない。おせっかいだけど、多分今この地球上、ううん、この宇宙の中で一番私を大切にしてくれている人だ。私たちは5年前に両親を亡くしている。ショックのせいか記憶が薄れているのかわからないけれど、その時のことはあんまり思い出せない。でもそれからは時雨がたった1人で私を守って生活し続けてくれて、そのおかげで私は今もこうして元気に暮らせている。このご時世、親を亡くした子供なんて売り飛ばされてもおかしくないのに、時雨は私を守ってくれた。いくら感謝しようとしてもしたりないくらいだ。でもありがとうなんて言おうとしても、すぐに茶化されていえなくなっちゃうんだけどね。少なくとも、私の誇りの兄であることに変わりはない。
そして私がそんな時雨の妹である凪風 楓だ。特にこれと言った特徴はないけれど、まぁいろいろと考え込んじゃうタイプの女の子なのかな...
「楓のいいところっていっぱいあるよね!まず妹として完璧なボディ!うんうん素晴らしい!最高だよね!それからかわいくて魅力的な身体!色白の肌!髪の毛だってかわいいセミロングのくるくる茶金色!」
「ほめるところは外見しかないの!?」
「いやいや精神もだよ!その純粋さ!清純さ!まさに妹だ!これが妹だ!!」
「こんな兄を持った事を誇りに思っていいんだろうか...あれ?」
私の心の中を見透かしたような兄の兄失格クラスの発言にツッコミを入れていると、ふと兄がさっきのエプロン姿ではなく、身軽な服装の腰に刀を差していた。
「時雨...またなの?」
「ああ...まただ...しかも今度はかなり深刻らしい...いつも心配かけてごめんな...」
そう。私の兄は。時雨は――
世界を守る戦士なのだ。
誰よりも尊く、誇り高く、強くある。
昔絵本で読んだことがある。昔地球は人たちのもので、繁栄しながら楽しく暮らしていた。
しかし、そこの闇の者《アンデット》達が宇宙の果てより現れて、瞬く間に人たちは地球上の7割の失った。そこで人たちは連合をつくり、神の洗礼の儀式を受けた者のみが集うナイトという軍を作り、アンデット達と戦った。ナイト達は善戦するもその絶望的とも呼べる軍勢の違いに自分たちの領域を守る事が精一杯であった、と。
そして絵本の最後には神に認められるほどの覚悟の強さを持つ者のみがナイトの称号を得ると書いてある。私が兄がナイトだということを知ったのはつい最近だった。だから兄がいつ神の洗礼の儀式を受けたのか分からない。もちろん、どんな覚悟を背負っているのかさえ私には分からない。
―でも、兄の受けた洗礼とやらが、本物の儀式なら。
―きっと、兄の覚悟も本気なのだろう。
だから――
「そっか...いってらっしゃい。危ない事はしちゃだめだよ?」
「ああ、ありがとう。気をつけて行ってくるよ。終わったらすぐに戻るからね!」
私には、兄を見送る事しかできない。その資格しかない。
だって。
兄の身を案じる妹の我侭と、人類を守る兄の使命とじゃ、あまりに天秤があわなすぎるんですもの。
こうして兄は家を出た。外は相変わらず真っ暗で、太陽の存在を疑えるほどだった。
悲壮悲愛の鎮魂歌、プロローグを閲覧してくださった皆様。ありがとうございました。いかがだったでしょうか?
物語の導入部分としてスマートに仕上げたかったのですが、流石に主要陣2人の説明を含めていくと流石に膨れていきます。。。もしわかりづらくなってしまっていたらすみません。^^;
さて、これが始まりのお話です。ここからお話が派生していきます。メインテーマは兄妹や友との絆とか覚悟とかです。そんなに主題がはっきりしているわけじゃないので物語の中で薄くともしっかり見せていけたらなと思っています。
というわけで、改めていかがだったでしょうか?これからも執筆活動がんばっていきますので、少しでも興味を持ってくれた方がいましたら、この物語、よろしくお願いします…!




