~第二話~
撃沈しますよそうですよ。
秀城は初めて自分の家に女子をあげた。女子をあげることがこんなに嬉しくないことだとは知らなかった。
「狭いわね」
キューピさんは辺りを見回して、一言。
「で、いつ帰ってくれるんですか?」
「で、エロ本はどこかしら」
「ちょ。やめてくださいよ」
一部屋しかない秀城の部屋をキューピさんは駆けずりまわし始めた。あ、そこ、やばい。
「ん、これは何かしら」
「帰ってください。いいから」
キューピさんからそれを速攻で奪うと、秀城は両手を背中に持って行った。
「それ、何かしら」
キューピさんはそういうとニコッと向日葵のような笑みを浮かべたかと思うと。
一瞬。
瞬きをする間に、それはキューピさんの手の中に収められていた。
秀城は何が起こったのかわからない驚きと、思いっきりの恥ずかしさを顔に表した。
「君のタイプはー・・・。え?これ何よ。ノート?」
キューピさんは秀城の方へノートを差し出す。
「七津佐詩織さん 柿沢秀城」
表紙にはそんな文字がおどっている・・・。終わった。よりにもよってこんな訳の分からない女子に見つかってしまうとは・・・。
「七津佐さんへのラブレター、原稿プロット・・・ほうほう。私は貴方のことがずっと好きでした、ああ、これはバッテンしてるのね。正しい判断ね。この方法はまずいわ」
「あのー、きゅーぴさん・・・?」
「ここはちょっと古いし臭すぎるわ、多分直したほうがいいわね」
・・・。
「あのー。笑ったりしないんですか?目の前でそんな痛いものを見て」
「なんで?言ったでしょ?私は貴方の恋を叶えるって。にしてもすごいわねー貴方。いやもうあんたでいい?ここまで書いて、ラブレターだけじゃなくてデートプランまで書いてるじゃん。すごいよ」
恋叶えるってマジでいってたのか・・・。でもなんか、悪い気はしない。
「で、この子とは・・・?」
「・・・」
「そう。やっぱ奥手のどーてーくんか」
「悩んでるんです。マジで。自分じゃ幸せにできねぇとか、釣り合わねぇとか。そんなことばっか考えちゃって、でも、どんな本が好きなんだろうとか、いろいろ考えて、挙句の果てに似合わねぇ図書館なんか通うようになっちゃって。自分、どうかしてる・・・」
何でこんなことこんな変な人に言っちゃったんだろう。でも、悪い人じゃないみたいだし、ね。
キューピさんは真剣な顔つきで聞いていた。話が終わると、
「そう・・・大変ね。でも、引くも自分の考えだし、当たるのも自分。まぁ私は当たって成功させるのが役目だから、当たってくれなきゃ困るけどね」
いい人なんだなって確信した気がした。変人っぽいけど。秀城は俄かに立ち上がると、
「柿沢秀城です、よろしくお願いします」
「かきざわしゅーきぃー?だっさい名前してるわね。アンタ」
・・・前言撤回。秀城はキューピさんを人外なような目つきで眺めた。
「で、飯はまだ?」
キューピさんは平然と言う。
「飯食ってくんですか・・・?」
「当たり前じゃない。泊まるんだから」
秀城は飛び退いた。
「いやいやだめですよ両親心配しますし、俺も困るし、いや、二人きりはまずいでしょ・・・。いや、まじだめですよ」
「大丈夫よ。私、あんた、秀城くんだっけ。男としてなんか見てないから」
キューピさんはニッコリスマイルでそんなことを言った。
「帰ってください」
「メシー」
しばらくこの二人の攻防は続いた。
雑になってきたよー!
いつにもまして早いねー。
書き終えますよ、どんなに雑でも。




