狂う
“狂人”と“狂信者”の話
【“狂人”】
「お前っ!! 裏切ったな!!」
「裏切り......? なんのこと......?」
今にも殴りかかってきそうな男と、それを抑えようとする数人のひと
でも、僕は本当に心当たりが無かった。
「お前は〈狂人〉だろう! なのになんであいつに投票した! それが無ければ俺らの勝ちだっただろう!!」
............あぁ! “あの子”のことか!
やっと納得がいって、ポンッと手を打つ。
でもそれすらも気に食わなかったみたいで、彼の顔はより真っ赤になった。
茹でダコみたい
......で、理由だっけ?
「............面白いから?」
何故か怒っているみたいだから、素直に答える。
きっと今の僕の顔は、この上ないほどキョトンとした表情を浮かべていることだろう。
彼は文字通りわなわなと震えたかと思うと、顔がより赤くなって、青くなって、震える指先でこちらを指さしてきた。
う〜ん表情豊かってこういうことなのかなぁ
「お前......狂ってる......」
恐ろしいものを見るような目を向けてくる彼に、柔らかく見えるような笑みを見せた。
よく分からないけど、僕のことが怖いみたいだし、これ以上怖がらせてはいけないよね。
「それはそうだよ」
「だって僕、〈狂人〉だもの」
◇◇◇◇◇
【“狂信者”】
「待ってください!」
慌てて、“彼”と‘その他’の間に割って入る。
上面を整えながら、ぼやーっと聞いていたら、何故か“彼”を追放する流れになっていた。
............なぜ? 彼は悪いことをしていないのに
突然入ってきた私を、怪訝そうに見つめている‘その他’たちに、悲しそうに見える表情を向ける。
「彼は悪いことをしていません! 私が保証いたします!」
それでも、‘その他’たちは“彼”を疑っているようだったが、私が説得すると、最後には納得して引いてくださった。
あぁ、やはりお話しすれば“彼”の正しさを理解していただけるのですね
“彼”と私、そして残り一人となった部屋で、‘その他’が血に染まった“彼”を、不遜にも睨みつける。
どうしてそんなに不満そうなのでしょうか......
「お前らっ!! グルだった......のかっ!」
......?
「グル......ですか?」
言われた言葉を理解できず、そっとしゃがみ込んで問い返すと、‘その他’は血と涙の入り交じったきったない顔をさらに歪ませる。
「お前も、黒だったソイツを庇っているじゃねぇか!!」
あら、もっと見るに堪えなくなってしまいました......
自然と眉が寄せられる。
いけません......“彼”の目の前でこんなこと......
慌てて柔らかな笑顔へと戻します。
「何を言っているのですか?」
汚い存在から目を逸らし、“彼”を見つめるとそっと微笑みかけてくださった。
あぁ、なんて素敵なんでしょう......
「彼が成されることに“悪いこと”なんてあるはずが無いでしょう?」
これは、ぼやーっとしてる時に「そういえば、“狂人”と“狂信者”って使われ方? とか似てる気がするけど、どこがどう違うんだろう......」って感じで生まれました。
人狼ゲームはにわかです。
なんなら役職とかルールとかもよくわかってないので、それっぽく書いた“もどき”とでも思っておいてください。
「今更何を言ってるんだ?」って言われたらお手上げですね。
「おっしゃる通りです」と言うしか......
そもそもこれってエッセイでいいのかな......?




