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第2話 幕間
<燃え盛る広場にて>
殺した
殺してしまった
この手で、愛人を。
「あ……ぁあ……あ……あ…………」
涙が溢れる
地面に跪く
目の前で転がる愛人の死体はその体躯から赤い赤い血を溢れさせていて見るのもやっとだ
「やるじゃねぇか」
「今日からお前は立派な戦士だ」
俺らが話している間に空に何かが飛び、何かが破裂する。
「――ん? ……あぁ、なんだ。黒花火か」
「お前ら撤収だ! 回収するべき物は回収しとけ――って」
「おい、おい……!」
俺は血で汚れた地面に吸い込まれるように倒れた
落ちた意識の中で俺は後悔する
ただひたすらに懺悔する
それでも尚自分が正しかったと言い訳を述べる
「そうだ……! あいつが生きれば多分今回の事がトラウマになって苦しんで生きる」
「だから、そんなのになるぐらいなら」
この悲しみすら
この苦しみすら
あいつの分までこの気持ちを背負ってやる――!
「――待ってろよ」
「俺が真相を暴いてこの穢れた時代を
終わらせてやる」