小雨の波打ち際
天気は小雨。小粒がポツポツ肌に当たる。
涼しいとも温いとも言えない湿った風が、手足の隙間を通り抜ける。
今朝、一人、ビニール傘をさして、波打ち際へ行く。
階段の手すりにはなんと、蜘蛛の巣だ。
蜘蛛の巣が7箇所ほど張ってある。
雨粒が引っかかっている。蜘蛛さんは雨宿りかな?
ざざーーぁぁぁざぁぁーん
海岸に降りると、潮の香りがする。ウッ、いつもよりキツい。
砂浜の硬さはいつも通り。強く踏んでも大丈夫。
硬さと弾力を兼ね備えた立派な土だ。
今日の海岸には、漂流物がたくさん。
ベットボトル、プラスチック製のザル、車の部品、ヒモ、袋、そして流れ藻
ビニール傘を持ったまま砂浜にしゃがむ。
流れ藻を見る。
褐藻と言うのだろうか? 緑がかった褐色をしている。
枝分かれした細長い茎からは、モジャモジャ葉っぱが生えている。
よく見ると『実』? 果実なのか? よく分からない。後で調べよう。
そのまま波打ち際を見る。
ざざーーざぁん
ざざーざーん
ざざーざーん
ざざーー
いつも気まぐれで別行動な波が、今日はまとまりを見せている。
少しうねって泥を巻き込む。
白波を見せて、浜に身を投げ出す。
そして引く。泥をかっさらって行く。
あ、あそこに、流れ藻が巻き込まれてる。
ざぞざーーざーん
ぞ、ざざさーーん
ざざーさーざーん
一斉に打ち寄せる波が、少し怖くなった。
大自然に恐れをなして、家に帰る事にする。
あっ、蜘蛛だ。
まとめ:雨の砂浜には蜘蛛と褐藻