表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪役お嬢な俺登場!  作者: 仮のかり
7/13

7:お父様と遭遇

「…ちょっと!何も分かってない人はうろちょろしないで!」

「グェッ」


レッスンの疲労からかノロノロ歩いていると、襟首を掴まれ後ろに引き寄せられる

中身おっさんとは言えやりすぎじゃない!?


「ちょっ…ゲホッ…こういうことバレたらマズイのはエルメス君の方じゃないの…?」

「他の人には病気だと伝えてあるの!

音とかで刺激を与えないためにもあんまり部屋に近づかないでって言ってあるからここら辺で何しても大体バレないよ」


マジカヨ…。

てか使用人一人に任せっきりっていいのか…?

何かあった時どうするんだよ


「どんな体調の時でも完璧にこなすお嬢様がお疲れということで皆すっごい気を使ってるんだよ

完璧な執事である僕に2、3本釘を刺すぐらいね」

「自分で完璧っていうのか…。」

「そりゃ当然、アシクレア様の執事だもの!」


その完璧な執事が主人であるお嬢様を乱暴に扱っているのはどうなんだろうか…?


「ってそうじゃなくて!何勝手に動いてんのさ

ゲームで知ってるとは言えここに来て間もないんでしょ?

迷子になってそのことが知れたら、それだけでお笑いものなんだよ?」


ホラカエッタカエッタと襟首を更に引っ張る


「ぢょっぢょっど待っで、引っ張らないで」

「無策な行動は控えてください」

「策あるっ!策あるがら!」


その言葉に急にエルメスは襟首を離す

当然、急に離したものだから体勢を崩す

ズコンとコケると同時にゲホゲホと噎せる

ひっデェ扱いじゃン!?


「おい、いい加減に…。」

「シッ…はやく僕の腕に捕まって」

「なんだよ、急」


にという言葉は足音に消される


俺たちは歩いていない


つまりそれは第三者の訪れを表していた。


(奥からお父様が来ています。

体調が優れず、よろけたことにして下さい。)


第三者にバレないような小声が耳元に囁かれる

と、同時に何やらシャシャシャッという音が小さく聞こえた


(お、おう)

(…後、貴方はできる限り黙っていてください。

喋り方が男です。)


すぐ近くまで来ている足音にバレないように、了承と後は頼んだという意味を含めたニッとした笑いを返す




「やぁ、アシクレア

一度くらいなら顔を見せた方がいいと思ってね

ホラ、病気の時は常時よりも心細くなるものだろう?」


ニッコリ微笑まれる…ここは流石に返した方がいいだろ


「お気遣いありがとうございます」


最低限の言葉で微笑み返す

アシクレアの家庭状況は詳しくは知らない

朧げな知識の中に優しくも厳しい両親だという設定があること

ファンには両親は全く厳しくない、寧ろゲロ甘だと評されていること

それぐらいだ


「それにしても君、まるで王子様のようじゃないか」


エルメスの方を見てまた笑みを浮かべながら言う

いや、エルメス自身というよりアシクレアに腕を貸したエルメスにだが


「ヒールが傷んでいたようで、アシクレア様は咄嗟に私の腕をお掴みになったのです。

今日は日頃の疲れが出ており普段のように振る舞うことができなかったそうです。」


コソッと足元を見ると二筋ほど肌色の皮が赤い靴から顔を覗かせていた

…さっきのシャッて音の正体はこれか…!


「ほう、それでは何故部屋から出ているのかな?それに寝巻きのままとは」

「アシクレア様が外の空気を吸いたいと申し上げておりましたので。

病気というのは死神と悪い血と空気によるもの

部屋の中に邪気があったから体調を崩されたと思い、すぐにでも外へ散歩するべきだと僕が判断しました。」


スラスラと言い訳を述べる

さっきからエルメス君はアシクレアに非がない事ばかり言っている


『いいでしょう

やるからには全力だよ』


疑う気はなかったけど、あの言葉は本当なんだ



「ハハ、専属執事君は随分と主君のことを思っているようでありがたいよ」

「…お褒めのお言葉ありがとうございます。」

「アシクレア、休息を取るときはしっかりと、だよ。」


ペコリと頭を下げエルメスに連れられるまま、その場を去った

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ