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プロローグ

始まっちゃいました異世界転移(笑)もの。

私も暇つぶしで更新しますので、かなり不定期かと思います。

前置き長くしてもあれですよね、どうぞ。

目が覚めるとそこは見知らぬ場所だった。

・・・・・・・・ なんて、ベタすぎるだろうか。

しかし、目が覚めると、透き通るような赤い結晶だらけの洞窟のような場所。


[まぁ、とりあえず出ないと・・・。]


そう思い、辺りを見回しながら奥へ進んで行く。

すると、4つの柱に囲まれ、中心の台座に本が置かれている所にたどり着いた。

本を遠目に見ると、表紙に”ナレッジブック”と書いてある。


[知識の本て、ネーミングセンス無さすぎかよ。]


そう思うも、不思議と吸い込まれるようにその本の場所へ行くと、そのまま手に取った。




・・・・・そして俺は後悔した。

激しい頭痛という表現でさえ甘いくらいの頭痛が襲ってきた。

地面を転がりまわり、嘔吐を繰り返す。

ただの痛みではない、何かが入ってくる感覚。

すごく怖く感じる何かが頭の中を駆け巡る。

多分もう1時間くらいは過ぎただろうか、未だに痛みが治らない。


「まだ・・・・死にたくねぇよぉ・・・・・・・・。」


苦し紛れに溢れた俺の声は、とてつもなくか細く、洞窟にさえ反響せず消えていった。

そして身体も限界を感じたのか、徐々に意識が薄れていく。


「あぁ、俺、死ぬのか。」


そう呟いた後、限界まで来た眠気のような感覚に負け、目を瞑った。

















「朝日っ!」


「いや、寝てませんて。この目は生まれつきです。」


「っ!?す、すまん、起きてたのか。」


教室が笑いに包まれる。

いつものことだが、毎回飽きもせず新鮮な驚きを見せてくれる郡山先生。


「 ったく、その目どうにかなんねぇのか。」


「無茶言わないでくださいよ・・・。」


頬杖をつきながら苦笑いをする。

俺の席は窓ぎわ一番前の隅っこであまり見られないはずなのに、なんで毎回俺だけ見られるのだろうか。


時折こっちを見てニヤニヤしてくる先生を憎らしい目でみてると、背中をつつかれた。


「なんだよ、楓。」


「いんや、相変わらず面白いなって思ってさ。」


「ったく、他人事だからって。」


軽くため息をつきながら前を向く。

すると隣からきた足のつま先が俺のふくらはぎへヒットした。


「ってぇな。・・・・今度はお前かよ。」


「なんであからさまに嫌そうな顔するの。」


「生憎、俺はMじゃねぇんだ。喜ぶ顔が見たけりゃ他を当たってくれ。」


「相変わらず憎たらしい返ししか出来ないのね、あんたは。」


「そんなそんな、真衣様にそのような口を利くなど恐れ多いであります。」


「蹴っ飛ばしてやろうか?」


「蹴った後に言うセリフじゃねぇだろ・・・・。」


『ほらそこ、イチャイチャしてないで俺の話聞け。』


「「イチャイチャしてないわ!」」


どこからどう見たらイチャイチャしてると思えるんだ全く。

体を今度こそ前に向けると、終了時間が気になったので時計を見た。

残り10分ほどといったところだろうか。

もう終わるだろうと思ったのでノートを閉じ、ペンをケースに入れた。


「朝日、まだ終わってねぇよ・・・・。」


「いいじゃないですか、あと10分ほどですし。」


「あー、そんなことしてるとお前と日暮の関係をちょいと盛って言いふらしてもいいんだぞ?」


「タチの悪い先生ですね。いいですよ、そっちがその気ならこっちも手を打つことにします。」


「ほう?どんな手を打つんだ?」


「音楽担当の日部せん・・・・」


「まてまてまてまて、おい、その情報どこからだ?誰から聞いた?」


「いえ、昨日両親とレストランに行った時に、」


「分かった、悪かったから、頼む、許してくれ!」


「いいですよ先生。昨日レストランでモジモジしながら噛み噛みの愛の告白をした結果、盛大に振られたことは黙っておきます。」


俺氏、ご満悦の表情で語った。


「あっ・・あ・・・あぁ・・・あああ・・・・。」


開いた口が塞がらない先生。

まぁ、してやったりってか。


「お返しですよ、先生っ。」


「うっ・・・・今日の授業は・・・・お・・・わり・・だ。」


そう言うと先生は教室を逃げるように出て行った。

するとまたもや隣から爪先がドーン。


「ってぇっつってんだろ。なんだよ?」


「大地、よくやった!」


「とんでもない、真衣さまのお褒めにあずかるような事はなにもっ 。」


「喧嘩売ってんの?」


「ふっ。」


「くっそー、ムカつく。」


俺は机に突っ伏して足をばたつかせる真衣を横目に見ながら帰る支度をする。

今日は、郡山先生の授業で最後だった。


「なんだ、もう帰るのかー?」


「まぁな、今日は母さんが遅いんだ。家帰って飯作んねぇと。」


「婆ちゃんが飯作れないのは痛いよなー。」


「本当そう思うわ。まぁ、また明日な。」


「おーう、んじゃあな。」


軽く楓に挨拶を交わして教室を出た。

玄関まで行って携帯を机の中に入れていたのを思い出し、急いで教室に向かった。


「・・・・あれ、みんな?」


さっき出たときは全員とは言わないがそれなりの人が残っていた。

しかし俺が今戻ってきたとき、教室には誰一人として残っていなかった。


「どこいったんだろう。」


そう呟きながら俺は机の中にある携帯を取ると、電源を入れた。


ポョン。


SNSアプリ、LIMEの通知が鳴った。

向こうが送信したのは約3分前、ちょうど俺が玄関で忘れ物に気づいた頃だ。


”すげぇ、床に魔法陣が出てきたぞ。”

”おーい、サイレントにしてんの?”

”やべあ”

”なぬかめちなひかつてふ”


最後の2つは、急いで打ったのか最早読み取れない。

多分、やばいなんかめっちゃ光ってる、とでも言いたかったのだろうか。


訳がわからなかったので、とりあえず俺は教室から出ようとした。

・・・・・その時だった。


「うわっ!」


とてつもなく眩しい光が地面から発生し、目が開けられなくなった。

同時に宙に浮く感じがし、平衡感覚を失った。

体がフワフワと浮く感じがする。気持ち悪い。


・・・・数分くらい経っただろうか、意識が薄れてきた。

だめだ、まぶたが・・・・・重い。

まぶたが閉じようとする感覚に必死に抵抗するが、その努力は無駄に終わった。


最後まで読んでくれてありがとうございます。

次回は今月、遅くて来月ですかね。

それではまた。

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