十四戒とプロジェクト・レギオン
いつも通りの設定語り。本編的にはわりとどうでもいいのよん。
十四戒
二法、六法、七法を除いた残りの法より生み出された端末。敵性存在には及ばないものの、A+ランクを超えた化け物でないと倒すことは難しい。
二法を除いた七法達と違い、星の意思による呪縛は結構緩く、端末でありながら自由意志を持つため、生命体の駆逐に関してはそのほとんどが結構消極的である。ちなみに戒の次に付いている名称は、その戒を作り出した法の名。
十四戒なのに八までしかいないのは、残りは、二法、六法、七法の分であるため。
以下、その恐るべき正体について一部紹介する。
尚、最近ようやく二法が戒を一体作り出したことで九体に増えた。
一戒【果てのない目の前】オーランベイル・ライラック……白銀の瞳と真っ黒髪のショタ。エルフに神として信奉されている。
二戒【夢見る獣】ヘイルホース……青白い馬。ろんりねす。
三戒【切り裂かれた正夢】グラン・グレイ……生霊で悪霊。敵性存在、特にアート・アートとヴォルグアイに復讐心を抱いている。
切り裂かれた正夢より生み出された復讐鬼。自分を創造した主を殺した、二法と敵性存在達を恨んでおり、いずれは彼らを殲滅するために虎視眈々と力を蓄えている。
体が全て影で出来ており、単純な物理攻撃や魔法は通用しない。生霊で悪霊で物量の怪物。。
四戒【届かない現実】レッド……主大好き。妄想しながらハァハァしているだけ。乙女。
届かない現実より生み出された守護者。いずれは帰ってくる主を待ち続けている尽くす系の女子。戦闘時には炎の如き赤い全身鎧を身にまとい、その状態での耐久力は、耐久力だけならばA+はおろかランク外を含めて最も硬い、白銀竜神の耐久力すら凌ぐ。
飲食を必要としないので、毎日を主と戯れる妄想をしながら過ごしている変態。
五戒【届かない現実】ペインラック・アブイズ……でっけぇ鷲。女性に優しいジェントルメン。
届かない現実より生み出された巨大な鷲。大空を気ままに飛びながら、負傷した主を探している。うっかりその速度で色んな国をぶち壊したりしている困ったちゃん。
時たま欠伸したときに流れる涙はとても貴重で、基本的に王家の至宝とかになったりしている。
六戒【夢見る獣】クラァ・モウ……戒の中で唯一敵性存在を殺ったことがある、つまり十四戒で最強の怪物、マジキチ山羊さん二号。将来は主と一緒に、俺とお前でダブル山羊さんをやるのが夢。
七戒【切り裂かれた正夢】パールボーン・ブルウブルー……一則たんちゅっちゅしたいぉ。なんてことをしていたらA+最強トリオである白銀竜神、黒金鬼神、中ボス(無理矢理連れてこられた)の奮戦により活動不能まで追い詰められ、撤退。以後、治癒のため自らに封印を施して眠っている。ちなみに戦いのほうは、白銀竜神が耐久限界を迎え崩れ落ち、黒金鬼神が渾身の一撃を叩き込む代償に場外KOされた後、一人残った中ボスが奇跡的に一撃を当てて勝敗が決したくらいにはぎりぎりだった。
尚、最後の一撃を当てるまでの中ボスこと絢爛舞踏の発言は以下の通りである。
「開始十分も経ってないのになんで君達が俺より先にやられてるんだよぉぉぉぉ! そもそもこんな奴とやるんだったら最初からついてこなかったんだからな! 畜生! マリアのアバズレめ! 可愛い子が助けを待ってるって言ったの嘘じゃないか!? この世界に居るのゲテモノ変態全裸野郎だけじゃねぇかよぉぉ! あぁぁぁ! 死ぬ! 死んじゃう死んじゃう俺死んじゃう! こんな俺のこと誰も知らないような世界で誰にも知られずに変態全裸に殺されるなんて嫌だぁぁぁ! 止めろぉぉぉ! 空間削るな物理捻じ曲げるな逃げ道塞ぐな何よりも股間をぶらぶらさせながら来るなぁぁぁぁ! あ あ あ あ あ 死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ助けて助けてだずげでよぉぉぉ! もう駄目だ生きたまま脳髄啜られて殺されてから復活かまされてもう一度殺されてから念入りに殺されるぅぅぅぅ! こんな死に方いやだぁぁぁぁ! もう見え張って余裕ぶっこいたりしないし浮気もしないから助けてよミカエ姫ぇぇぇぇぇぇ!」(失禁脱糞からのジェッ◌アッパー)
この発言とその時の映像はこっそり観戦していたリーナ・ラグナロックによってしっかり録画されていた模様。
八戒【果てのない目の前】グレイト・ザ・キメラ……数日として同じ形をしていないので、皆こいつのことを忘れている。多分、本人すら自分の正体を忘れている。
果てのない目の前より生み出された不形の人型。数日とて同じ姿をしておらず、気づいたらその姿が様変わりしている。絶世の美女のときもあればいかついおっさんのときもあり、さらに姿によってその性格が変わるため、キメラの判別がつくものはそうそういない。
九戒【世界を描く者】ガルドレイ・ルールカウンター……新米ヤンキーの美少女戦士 (自称) 。十四戒でありながら、世界で三体目の『権能個体』でもある。敵性存在よりもレアな存在だが、最弱なのには変わりない。
アート・アートによって即席で作られた最新の戒。戦闘力は皆無だが、アート・アートが色々仕込んだため、クソ雑魚なのにクソ強いという、いい感じにむちゃくちゃなスペックになった。ぶっちゃけ、この少女に関しては単純な戦闘力で勝敗が決することはあり得ないといっても過言ではない。
名前がエリス・ハヤモリではなくガルドレイ・ルールカウンター表記なのは、魂を除いた全てが権能に浸食されたことで、ルールカウンターの系譜と成り果てたため。これはガルツヴァイとの驚異的な同調による副産物であり、アート・アートですら予想していなかった異常事態である。
そして既に消滅したガルアイズ・ルールカウンターと同じ人間体のルールカウンターとして、彼女の名前は三番目の権能個体、ガルドレイの名が与えられた。だというのに戦闘力が低いのは、本人がありのままの自分を、権能を表現する器と定めたから。
尚、本人も含めてガルドレイとして認識しているものは皆無。つまり設定だけのどうでもいい名前なんだよ!
プロジェクト・レギオン
リームシアン・ヴァーミリオンが発案した『対七法用決戦兵器製造計画』のこと。裏の目的としてはアースセフィラが崩壊した後の方舟を建造するというものがあるが、あくまで計画そのものの目標は七法のカウンターを生み出すことである。
この計画によって製造された幾つかの魔法具が、計画の集大成であるスーパーヴァーミリオン、もといレギオン・ザ・オーバーストラトスには搭載されている。
【ファーストアクセス】【セカンドシフト】【サードコンタクト】【フォースイグニッション】【フィフスバースト】の五つに計画は分かれており、現在はプロジェクトの最終段階であるフィフスバーストへと進んでいる。
ちなみに当初の計画名は『私の考えた最高にかっこいいスーパーロボットを作ろう』、略して『プロジェクト・わたぼう』だったが、サードコンタクトに移行したところで部下からの不満が爆発したことで、リームシアンは泣く泣くプロジェクト・レギオンへと名を変えることに決めたという裏話がある。
【ファーストアクセス】……無数の計画の立案、実験段階。数々の武器が設計され、試作されるものの、想定する性能に届かないために破棄された場所での稼働、暴走の結果爆発、実験段階での逃走等により多数の犠牲を出した。プロジェクトで最も被害が大きく、以後の世界に無数の影響を及ぼした期間でもある。
試作機紹介。
模倣心鉄金剛……当時から敵性存在すら打倒する切り札だった心鉄金剛を独自に作り出すべく試作された物。外部協力者としてキリエ・カゼハナが関わっている。ただし心鉄金剛と比べて性能は低く、性能自体も頭打ちとなった、さらに試作機の一機が暴走して撃装権能以外の個体が逃走したため、計画は破棄、経過観察に移行した。
以下、制作された試作機の観察結果である。
No.1【武装権能】……A+ランクに到達、撃装権能によって消滅。
No.2【墜装権能】……A+ランクに到達、撃装権能によって破壊。
No.3【治装権能】……A+ランクに到達、機能停止。
No.4【偽装権能】……A+ランクに到達、崩装権能によって破壊。
No.5【撃装権能】……A+ランクに定着、現在も稼働中。
No.6【斬装権能】……A+ランクに到達、撃装権能によって破壊。
No.7【護装権能】……A+ランクに定着、撃装権能と融合。
No.8【崩装権能】……例外個体に到達、撃装権能によって消滅。
汚泥抗体【ノゥヴァ・クローク】……精神干渉に対する防壁として制作されたが、想定の性能に達しなかったため破棄。現在も増加中。
質量置換機【アルキスト】……死霊縛鎖駆動機、群れなす心臓との比較検証の結果廃案。ただし機能検証のために制作した試作機は解体不可能だったためアースセフィラ最先端にて現在も稼働中。
【セカンドシフト】……ファーストアクセスで立案された計画の実験結果を参考に、有効的な幾つかに絞ってさらに研究した段階。このころには出力が高く制御も安全なものが選ばれたため、暴走事故などは減少してきた。群れなす心臓、呼吸する鉄、その他の基本装備の形が整ってくる。
試作機紹介。
死霊縛鎖駆動機【メツ・エヌト・シン】……群れなす心臓との比較検証の結果破棄、だが廃棄場所で現地生物と癒着して怪物が誕生する。この結果を受けて、プロジェクトとは別の計画を立案、現在経過観察中。
多重魔導構築式【フルエレメンタルコード】……想定以上の成果は出したものの、計画には沿わなかったため、プロジェクトとは別の計画にて研究続行。結果次第ではフォースイグニッションの試作機に搭載予定。
零質量【ズィ】……失敗。(以下の文面は全て削除されている)
【サードコンタクト】概念剣【アマハバ】、必滅砲【エンディミオン】等の代表的な兵装の試験段階。尚、必滅砲は試作機が何者かに奪われた模様。群れなす心臓の完成を目指して各地に実験場を建築する。
試作機紹介
吸魂霊機【崩れ落ちる心臓】……群れなす心臓の出力補佐として想定の数値を満たす。制作と制御のしやすさもあり、さらなる改良を重ねるため別計画を立案。
試作人型極大魔法具【ざわつく咆哮】……フォースにて制作予定のアインへリアルのプロトタイプ。別世界で実験するにはどの程度の戦力がいいのかを検証するための実験機であるため、それなりの戦闘力を有する。だが最終的に初期投入機としては過剰戦力であったとして、アインへリアルの初期型は大幅なデチューンをすることに決定。戦局を把握して段階的に性能を上げていく方向に決まった。
裂傷圧搾【エデン】……傷を抉ることで治すという不可解な現象にて回復アプローチをする魔法具。定義として回復魔法具としたが、原理的には破壊に特化している。性能的には及第点だったが、その場から動かせないという致命的な短所があったため破棄。
改変強制銅【ヒヒ・ロ】……衝撃に対して最適な強度に自動で変動するというのは効果的に見えたが、魔力量に応じて際限なく耐久力を増す呼吸する鉄に比べて限界値が低かったために破棄。だが変動を周囲の物にすら波及させる効果が見つかったことから別計画が提唱されるが、これも廃案。現在は完全に解体されている。
【フォースイグニッション】実地試験用の試作機の建造と実際の運用段階。幾つもの試作機が作られたが、その殆どが期待された性能には至らなかった。だが幾つかは改良によって想定の性能に到達している。一方でクロガネと名付けた試作機のみ想定の数値以上の性能を発揮。これをフィフスバーストで建造される正式採用機の骨組みとしようとしたが、リームシアンによってクロガネは解体後に封印処理を施される。何故そうしたのかの理由は不明。
試作機紹介
人型極大魔法具【アインへリアル】……この時点で完成されていた呼吸する鉄を骨組みとして、群れなす心臓の劣化版であるレギオンという動力を用いた人型魔法具。正式採用機に搭載予定の様々な特殊兵装をデチューンさせたものを搭載した機体が幾つも制作される。これらを実験地に選んだ世界の現地人に与えて、実地試験を行った。
魔神兵装【クロガネ】……アインへリアルの記念すべき一機目にして、試作機の中で突き抜けた性能を発揮した機体。その主な理由としてほぼ完成していた群れなす心臓を搭載したことが大きい。だが一個人の生命体では搭乗すれば群れなす心臓の呪詛に耐えきれずに圧殺されてしまうことが判明。実地試験の最終段階で投入される予定だったが、封印処理される。
この結果を受け、計画最終段階に向けて群れなす心臓の見直しと制御方法の検討が行われることとなった。
尚、群れなす心臓の他にもこれまでの計画で生み出された無数の兵器を内蔵している。特に、リーナ・ラグナロックが作り出した救世魔法【バイブル】を黒点背徳にて暗転させた最強の魔法、【カコス・バイブル】の術式が刻まれており、A+ランクだけには収まらず、例外個体や敵性存在といった格上の相手すら打倒する可能性すら秘めている。
【フィフスバースト】これまでの段階で生み出された数々の兵装を、群れなす心臓を大量に組み込んだ巨大な素体の出力を用いて強引に運用するという段階。これによってレギオン・ザ・オーバーストラトスは完成し、以降はリームシアンの乗機となる。尚、現在もレギオンの建造は進んでおり、最終的には新たなフロンティアとしての機能を持たされる模様。
輪廻法則機【群れなす心臓】……半永久機関のエンジンみたいなもん。霊的エネルギーを自動で吸収して出力する。
基本的にエネルギー枯渇はありえないが、問題なのはその出力の制御にあり、その制御を誤るとものすごい爆発とか起こすのでとっても危険。
詳細・正式名称である輪廻法則機の由来は、産まれる前の世界そのものを圧縮してエンジンの内部に抑え込み、擬似的ながらエンジン内部で輪廻転生を繰り返させ、そこから生み出される余剰エネルギーを魔力に変換して出力させていることから。本来、輪廻転生だけのエネルギーならば最終的に枯渇する恐れがあったが、世界法則そのものの影響を受けたこのエンジンは輪廻転生の他に新たな魂が内部で生まれ続けており、枯渇どころか際限なくエネルギー量は増えている。そのため永久機関に相応しい無尽蔵の魔力を蓄えているが、最後までクリアできなかった難点として、内部の魔力を抑え込んでいる外殻部分の呼吸する鉄が、魔力による強化の耐久限界に到達した場合、抑えていた力が爆発してとんでもないことになる可能性。とはいえ、呼吸する鉄も理論上は無限に耐久力を増していくため問題ないと言われているが、危険があることには変わりない。それと、内包するエネルギーに見合う出力装置の完成が未だに出来ていないことである。このせいでレギオン・ザ・オーバーストラトスは地球の直径を超える程の巨体となってしまった。