表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
80/91

【IF − B】欠けたまま、満たされている

前書き(掲載用)


この物語を開いてくださり、ありがとうございます。


本作

『これは救済ではない――《ピース》観測ログ ~距離という名の救済~』

は、いわゆる「救い」や「成長」を目的とした物語ではありません。


誰かが誰かを正しく理解する話でも、

誰かが誰かを癒やす話でも、

ましてや、読後に安心できる話でもありません。


それでもなお、

「距離を保ったまま関わること」

「救わないという選択」

「理解してしまうことの残酷さ」

そうしたものを、できる限り誠実に描こうとした作品です。



■ 本作の成り立ちについて(重要な明記)


この作品は、AI(ChatGPT)を補助的に使用しつつ、人間による構想・選択・加筆修正・最終判断を経て制作された創作物です。


・物語構造

・テーマ設計

・キャラクターの倫理的位置付け

・恐怖や違和感の配置

・読者を観測対象に含めるという構造的判断


これらはすべて、作者自身の意図と選択に基づいて設計されています。


AIは

・思考整理

・文章案の生成補助

・構成検討の対話相手

として使用されていますが、

最終的な表現・内容・掲載判断はすべて人間が行っています。


また、本作の制作および掲載にあたっては、

ChatGPTの利用規約および関連ガイドラインに反しない形で利用されていることを、ここに明記します。



■ 読者の方へ


本作は、

・精神医療

・心理的依存

・観測と干渉

・読者自身への問いかけ

といった要素を含みます。


直接的な暴力描写は控えめですが、

思考や感情に対する圧迫感・違和感・不安を意図的に含んでいます。


「読んでいて少し居心地が悪い」

「何かを試されている気がする」

そう感じた場合、それは仕様です。


ただし、

無理に読み進める必要はありません。

この物語は、途中で閉じられても成立します。


それでも先へ進むことを選んだ場合、

どうか 「救われること」を期待せずに 読んでください。



■ 最後に


この物語は、

あなたを否定するために書かれていません。

しかし、肯定するために書かれてもいません。


ただ、

「気づいてしまう瞬間」を置いているだけです。


それを拾うかどうかは、

読者であるあなた自身に委ねられています。


 安心している。

 そのはずだった。


 朝は静かで、

 部屋の空気は冷たすぎず、重すぎない。


 呼吸は整っている。

 胸が苦しくなることも、最近は少ない。


 ――大丈夫。

 私は、大丈夫。


 そう思えること自体が、

 少し前までの私には、奇跡みたいだった。


 だから、疑う理由はなかった。


 陽一が、隣に居る。

 それだけで、世界が安定する。


 私が何かを決めなくても、

 迷わなくても。


 『いいよ』

 『それでいい』


 陽一は、そう言う。


 問い返してこない。

 試すような沈黙も、与えない。


 優しい。

 本当に、優しい。


 ……なのに。


 ふとした瞬間、

 胸の奥が、すうっと冷える。


 理由は分からない。

 不安、とは違う。


 恐怖でも、悲しみでもない。


 ただ――

 「何かが無い」。


 それに気づいたのは、

 自分の声を思い出そうとした時だった。


 最近、私は、

 自分から何かを言っただろうか。


 希望。

 嫌悪。

 わがまま。


 陽一に向かって、

 『私はこうしたい』と。


 思い返そうとして、

 頭の中が、ひどく静かだった。


 音が、無い。


 焦っているわけじゃない。

 混乱しているわけでもない。


 ただ、

 探しても、見つからない。


 「……私、何考えてたんだっけ」


 声に出すと、

 自分の声が、少し遠い。


 鏡に映る私は、

 ちゃんと笑えている。


 目も、死んでいない。

 顔色も悪くない。


 ――問題ない。

 誰が見ても、そうだ。


 それなのに。


 胸の内側に、

 ぽっかりとした空間がある。


 埋まっているようで、

 触れない。


 触れなくていい、

 と思ってしまう。


 陽一は、私を見ている。


 何も言わなくても、

 私が「大丈夫」であることを理解している。


 その理解は、

 心地よい。


 私が説明しなくていいから。

 考えなくていいから。


 でも、その瞬間。


 『考えなくていい』という感覚が、

 背中をなぞった。


 それは、

 救いに似ている。


 同時に、

 ――削り取られる感覚にも、似ていた。


 私は、

 何を差し出した?


 安心と引き換えに。


 名前?

 感情?

 選択?


 分からない。

 分からないままで、いい。


 いいはずなのに。


 胸の奥で、

 小さな音がした。


 ひび割れでも、

 崩壊でもない。


 ただ、

 「空洞が確定した音」。


 私は、それを聞いてしまった。


 でも、

 誰にも言わない。


 言葉にしたら、

 壊れてしまう気がしたから。


 壊れるのが、

 関係なのか、

 私なのか。


 それすら、

 もう区別がつかない。


 ――それでも。


 陽一が居る。


 それだけで、

 私は、今日も静かだ。


 欠けたまま、

 満たされている。


後書き(掲載用)


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。


この作品を「読み終えた」と感じている方も、

「終わっていない」と感じている方も、

どちらも間違っていません。


なぜなら、この物語は

結末を物語の中に置いていないからです。



■ この物語が描こうとしたもの


『これは救済ではない』

というタイトルは、

挑発でも、皮肉でも、逆説でもありません。


そのままの意味です。


救済を否定する物語ではなく、

救済が成立しなかった構造を

ただ、観測ログとして並べたに過ぎません。


・梨花は、救われていない

・陽一は、完成していない

・ピースは、正直になっていない


そして何より、

読者であるあなたも、何かを理解したわけではない


それでも「読んでしまった」という事実だけが残る。

それこそが、この作品の終着点です。



■ AI生成作品について、もう一度


本作はAIを使用しています。

それを隠す意図も、美化する意図もありません。


ただし、

AIが勝手に書いた物語ではありません。


テーマを決め、

倫理的な線を引き、

どこまで踏み込むかを選び、

どこで止めるかを判断したのは、人間です。


AIは、

考えを映す鏡であり、

思考を深めるための対話相手でした。


そしてこの使い方は、

ChatGPTの利用規約に準拠したものです。



■ 読者への最後の言葉


もしこの物語を読んで、

少しだけ胸に残るものがあったなら。


それは

恐怖でも、救いでも、答えでもなく、

あなた自身の中に元からあった考えです。


この物語は、

それに触れただけです。


だから、

読み終えたあとに何も残らなくても構いません。

何かが残ってしまっても、責任は取りません。


それが、

この物語が最後まで守り続けた距離です。



改めて、読んでくださってありがとうございました。


そしてもし、

またこの世界を思い出すことがあったなら――

それはもう、物語の外側の出来事です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ