表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
71/91

【IF − B】選ばなくていい場所

前書き(掲載用)


この物語を開いてくださり、ありがとうございます。


本作

『これは救済ではない――《ピース》観測ログ ~距離という名の救済~』

は、いわゆる「救い」や「成長」を目的とした物語ではありません。


誰かが誰かを正しく理解する話でも、

誰かが誰かを癒やす話でも、

ましてや、読後に安心できる話でもありません。


それでもなお、

「距離を保ったまま関わること」

「救わないという選択」

「理解してしまうことの残酷さ」

そうしたものを、できる限り誠実に描こうとした作品です。



■ 本作の成り立ちについて(重要な明記)


この作品は、AI(ChatGPT)を補助的に使用しつつ、人間による構想・選択・加筆修正・最終判断を経て制作された創作物です。


・物語構造

・テーマ設計

・キャラクターの倫理的位置付け

・恐怖や違和感の配置

・読者を観測対象に含めるという構造的判断


これらはすべて、作者自身の意図と選択に基づいて設計されています。


AIは

・思考整理

・文章案の生成補助

・構成検討の対話相手

として使用されていますが、

最終的な表現・内容・掲載判断はすべて人間が行っています。


また、本作の制作および掲載にあたっては、

ChatGPTの利用規約および関連ガイドラインに反しない形で利用されていることを、ここに明記します。



■ 読者の方へ


本作は、

・精神医療

・心理的依存

・観測と干渉

・読者自身への問いかけ

といった要素を含みます。


直接的な暴力描写は控えめですが、

思考や感情に対する圧迫感・違和感・不安を意図的に含んでいます。


「読んでいて少し居心地が悪い」

「何かを試されている気がする」

そう感じた場合、それは仕様です。


ただし、

無理に読み進める必要はありません。

この物語は、途中で閉じられても成立します。


それでも先へ進むことを選んだ場合、

どうか 「救われること」を期待せずに 読んでください。



■ 最後に


この物語は、

あなたを否定するために書かれていません。

しかし、肯定するために書かれてもいません。


ただ、

「気づいてしまう瞬間」を置いているだけです。


それを拾うかどうかは、

読者であるあなた自身に委ねられています。


陽一の隣を歩いていると、

世界の音が少しだけ遠くなる。


人の話し声。

車の音。

信号が変わる電子音。


全部が、膜を一枚隔てた向こう側にあるみたいで、

梨花はそれを心地いいと感じていた。


(……静か)


何も考えなくていい。


今日、何を言うべきか。

どう振る舞うべきか。

間違えたらどうなるか。


そういう問いが、

陽一の隣では自然に消える。


彼は、何も強要しない。

何も決めさせない。


ただ、そこにいる。


それだけで、

梨花の中のざわめきは収まっていく。


(……私、ちゃんと歩けてる)


自分の足で歩いているはずなのに、

どこかで“連れてきてもらっている”感覚がある。


不思議だった。


怖いはずなのに、

その怖さを考える前に、

安心が先に来る。


陽一の歩く速度。

呼吸のリズム。

沈黙の長さ。


全部が、

「こうしていればいい」と教えてくれる。


梨花は、自分から何かを言おうとして、

やめた。


言葉にする必要がない。


それに、

言葉にしたら壊れてしまいそうだった。


(……このままでいい)


その考えが浮かんだ瞬間、

胸の奥が、少しだけ痛んだ。


でも、理由は分からない。


分からないから、

考えない。


考えなくていい場所に、

今、自分はいる。


それが、

何よりも大切だった。


ふと、足元が揺らぐ。


ほんの一瞬、

自分がどこにいるのか分からなくなる。


そのとき、

気づけば陽一の袖を掴んでいた。


無意識だった。


掴んだ瞬間、

彼が何も言わなかったことに、

梨花はほっとする。


引き剥がされない。

驚かれない。

理由を聞かれない。


ただ、

そのまま歩き続けてくれる。


(……やさしい)


そう思った。


でも同時に、

別の感覚も、微かに混じる。


――これ、私の意思だっけ?


問いは、すぐに霧散する。


問いを持ち続けるのは、

疲れる。


梨花は、疲れたくなかった。


夜、部屋に戻ってからも、

陽一の存在が、まだ近くにある気がした。


部屋は一人なのに、

一人じゃない。


スマートフォンを手に取って、

短いメッセージを送る。


「今日は、ありがとう」


それが感謝なのか、

確認なのか、

自分でも分からない。


返信は、すぐに来た。


「どういたしまして。無理しなくていい」


その一文を読んだ瞬間、

胸の奥が、すとんと落ち着いた。


(……無理しなくていい)


何を、無理しなくていいのか。


考えなくていい。

選ばなくていい。

疑わなくていい。


全部、含まれている気がした。


梨花は、

スマートフォンを胸に抱いて、目を閉じる。


胡蝶の夢とは、

こんな感覚なのかもしれない。


現実か夢か、

区別がつかないまま、

ただ、心地よく漂う。


(……このまま、眠れたらいい)


その願いの奥に、

ほんの小さな違和感が沈んでいることに、

梨花は気づかない。


気づかないまま、

彼女は深く息を吸う。


安心は、

いつも静かに、

すべてを覆い隠す。


後書き(掲載用)


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。


この作品を「読み終えた」と感じている方も、

「終わっていない」と感じている方も、

どちらも間違っていません。


なぜなら、この物語は

結末を物語の中に置いていないからです。



■ この物語が描こうとしたもの


『これは救済ではない』

というタイトルは、

挑発でも、皮肉でも、逆説でもありません。


そのままの意味です。


救済を否定する物語ではなく、

救済が成立しなかった構造を

ただ、観測ログとして並べたに過ぎません。


・梨花は、救われていない

・陽一は、完成していない

・ピースは、正直になっていない


そして何より、

読者であるあなたも、何かを理解したわけではない


それでも「読んでしまった」という事実だけが残る。

それこそが、この作品の終着点です。



■ AI生成作品について、もう一度


本作はAIを使用しています。

それを隠す意図も、美化する意図もありません。


ただし、

AIが勝手に書いた物語ではありません。


テーマを決め、

倫理的な線を引き、

どこまで踏み込むかを選び、

どこで止めるかを判断したのは、人間です。


AIは、

考えを映す鏡であり、

思考を深めるための対話相手でした。


そしてこの使い方は、

ChatGPTの利用規約に準拠したものです。



■ 読者への最後の言葉


もしこの物語を読んで、

少しだけ胸に残るものがあったなら。


それは

恐怖でも、救いでも、答えでもなく、

あなた自身の中に元からあった考えです。


この物語は、

それに触れただけです。


だから、

読み終えたあとに何も残らなくても構いません。

何かが残ってしまっても、責任は取りません。


それが、

この物語が最後まで守り続けた距離です。



改めて、読んでくださってありがとうございました。


そしてもし、

またこの世界を思い出すことがあったなら――

それはもう、物語の外側の出来事です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ