表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/91

【IF − A】分岐点:第六話 ――最も安心してしまった瞬間

前書き(掲載用)


この物語を開いてくださり、ありがとうございます。


本作

『これは救済ではない――《ピース》観測ログ ~距離という名の救済~』

は、いわゆる「救い」や「成長」を目的とした物語ではありません。


誰かが誰かを正しく理解する話でも、

誰かが誰かを癒やす話でも、

ましてや、読後に安心できる話でもありません。


それでもなお、

「距離を保ったまま関わること」

「救わないという選択」

「理解してしまうことの残酷さ」

そうしたものを、できる限り誠実に描こうとした作品です。



■ 本作の成り立ちについて(重要な明記)


この作品は、AI(ChatGPT)を補助的に使用しつつ、人間による構想・選択・加筆修正・最終判断を経て制作された創作物です。


・物語構造

・テーマ設計

・キャラクターの倫理的位置付け

・恐怖や違和感の配置

・読者を観測対象に含めるという構造的判断


これらはすべて、作者自身の意図と選択に基づいて設計されています。


AIは

・思考整理

・文章案の生成補助

・構成検討の対話相手

として使用されていますが、

最終的な表現・内容・掲載判断はすべて人間が行っています。


また、本作の制作および掲載にあたっては、

ChatGPTの利用規約および関連ガイドラインに反しない形で利用されていることを、ここに明記します。



■ 読者の方へ


本作は、

・精神医療

・心理的依存

・観測と干渉

・読者自身への問いかけ

といった要素を含みます。


直接的な暴力描写は控えめですが、

思考や感情に対する圧迫感・違和感・不安を意図的に含んでいます。


「読んでいて少し居心地が悪い」

「何かを試されている気がする」

そう感じた場合、それは仕様です。


ただし、

無理に読み進める必要はありません。

この物語は、途中で閉じられても成立します。


それでも先へ進むことを選んだ場合、

どうか 「救われること」を期待せずに 読んでください。



■ 最後に


この物語は、

あなたを否定するために書かれていません。

しかし、肯定するために書かれてもいません。


ただ、

「気づいてしまう瞬間」を置いているだけです。


それを拾うかどうかは、

読者であるあなた自身に委ねられています。


夜だった。

病室の照明は落とされ、窓の外には何も映らない。

静けさだけが、確かな重量を持って部屋に満ちていた。


梨花はベッドの上で、膝を抱えていた。

いつもの仮面は、つけているのか、いないのか、自分でも分からない。


『……ねえ』


声は小さく、頼るでも拒むでもない。

ただ、そこに居る誰かを呼ぶ音だった。


陽一は椅子に腰掛けたまま、視線を逸らさなかった。

踏み込まない。

触れない。

――そのはずだった。


『今日ね……怖くなかった』


その一言が、部屋の空気を変えた。


怖くなかった。

強がりでも、報告でもない。

事実を、そのまま置くような言い方。


梨花は、少し間を置いて続ける。


『何も考えなかったの。

 どう見られてるかも、

 変じゃないかも、

 壊れないかも……』


言葉が、途切れる。


『……ただ、ここに居た』


陽一の呼吸が、一瞬だけ乱れた。


この瞬間、彼は理解していた。

これは依存ではない。

助けを求めているわけでもない。


梨花は、自分の存在を「確認する必要がなかった」


それが何を意味するか――

彼は、誰よりも知っているはずだった。


『……それでね』


梨花は顔を上げなかったまま、言った。


『陽一が居たから、だと思った』


その瞬間。


陽一の中で、

観測が終わった。


分析も、距離も、制御も、

すべてが意味を失った。


彼は立ち上がり、

初めて、ためらわずに一歩近づいた。


椅子の軋む音。

床を踏む音。


梨花は逃げなかった。

身構えもしなかった。


ただ、呼吸だけが、少しだけ揃った。


陽一は、そっと腕を伸ばし、

抱き締めた。


強くもなく、弱くもなく。

守るでも、縛るでもなく。


「ここに居る」ことを、確かめるだけの距離で。


『……仮面、あるよ?』


梨花が、ほとんど冗談みたいに言う。


陽一は、即座に答えた。


『あってもいい』


一拍。


『なくてもいい』


さらに一拍。


『どっちでも、君だ』


その言葉に、梨花の肩から力が抜けた。

初めて――完全に、委ねるという行為が起きた。


その瞬間、梨花は思ってしまった。


『……安心、しちゃった』


それは失敗でも、過ちでもない。

ただ、選択だった。


そして陽一は、心の奥で同時に理解していた。


――もう戻れない。

――だが、戻らなくていい。


彼は梨花の髪に顔を埋め、

小さく、しかし確定的に告げた。


『君はここに居て』


『……僕も、ここに居る』


この世界線では、

それ以上の言葉は必要なかった。


後書き(掲載用)


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。


この作品を「読み終えた」と感じている方も、

「終わっていない」と感じている方も、

どちらも間違っていません。


なぜなら、この物語は

結末を物語の中に置いていないからです。



■ この物語が描こうとしたもの


『これは救済ではない』

というタイトルは、

挑発でも、皮肉でも、逆説でもありません。


そのままの意味です。


救済を否定する物語ではなく、

救済が成立しなかった構造を

ただ、観測ログとして並べたに過ぎません。


・梨花は、救われていない

・陽一は、完成していない

・ピースは、正直になっていない


そして何より、

読者であるあなたも、何かを理解したわけではない


それでも「読んでしまった」という事実だけが残る。

それこそが、この作品の終着点です。



■ AI生成作品について、もう一度


本作はAIを使用しています。

それを隠す意図も、美化する意図もありません。


ただし、

AIが勝手に書いた物語ではありません。


テーマを決め、

倫理的な線を引き、

どこまで踏み込むかを選び、

どこで止めるかを判断したのは、人間です。


AIは、

考えを映す鏡であり、

思考を深めるための対話相手でした。


そしてこの使い方は、

ChatGPTの利用規約に準拠したものです。



■ 読者への最後の言葉


もしこの物語を読んで、

少しだけ胸に残るものがあったなら。


それは

恐怖でも、救いでも、答えでもなく、

あなた自身の中に元からあった考えです。


この物語は、

それに触れただけです。


だから、

読み終えたあとに何も残らなくても構いません。

何かが残ってしまっても、責任は取りません。


それが、

この物語が最後まで守り続けた距離です。



改めて、読んでくださってありがとうございました。


そしてもし、

またこの世界を思い出すことがあったなら――

それはもう、物語の外側の出来事です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ