お茶会
なんてすがすがしい天気。
まさにお茶会をするにはうってつけの日。
ところどころでもうグループができていて話に入っていけない。
まあ、お茶菓子が美味しいからいいのだけど。
お茶をすすりながらまた一口ケーキをほおばっていると
「まあ、みてお見えよ」
「いつみても素敵ね」
「お近づきになりたいわ」
周りの視線をたどっていくと
幼いながらも整った顔立ち.日の光でキラキラと輝く赤い髪。
アグヨハ王子だ。
その隣にいるのはルーク公爵。
さすがは主人公達。
、、、私には関係ないけど。
今日のお茶会はあくまで自由のお茶会。
堅苦しいあいさつはしなくていい。
「、、、い!、、おい!」
そんなことを呑気に考えているといきなり大きな声で話しかけられた。
みんなの注目が私にそそがれる。
「おい!俺が話しかけているのにむしをするな!」
「、、、ごきげんよう。」
ドレスのはしを軽く持ち会釈をする。
「ふん!お前が誕生日だから挨拶するようにってお父様に言われたから話しかけてやったのに、
本来ならお前なんかに話しかけもしない!ありがたく思え!」
なんなんだこの子供は。
可愛げない。親の顔が見てみたいもんだ。
子供は嫌いではないがこんな生意気な子供はイラっとくる。
「申し訳ありません。お祝いの言葉ありがとうございます。私のことはお気になさらずどうぞ、お茶会をお楽しみください。、、では」
会釈をしその場からさっさと移動しよう。
「、、な!お前!この俺がわざわざ話しかけてやったんだからもっと嬉しそうにしたらどうなんだ!」
我慢、中身は大人なんだから我慢だ。
「ニコリともしないで!このブス!」
「お言葉ですが王子。知性も理性もない殿方はモテませんよ。いくら顔がいいからってわがままばかり言うサル当然の方とお話することなどありません。」
つい言い返してしまった。
王子はずいぶんと驚いている様子だ。いままでどんだけ甘やかされてきたんだか。
そして少し後ろにいるルークよ。私がブスって言われているとき地味に笑ったのをちゃんと見ていたからな!
「さ、サルだとぉ!!!!?」
「あ、それじゃあおサルさんに失礼ですわよね。王子と一緒だと」
「ふ、ふけいだぞ!」
「失礼ながら王子、今日のお茶会はあくまで貴族の身分差を気にせず楽しむお茶会です」
そろそろ周りがうるさくなってきたところだし、ここいらで帰るとしよう。
「大変申し訳ないのですが、どうやら体調がすぐれませんの。私はここで失礼いたしますわね」
お辞儀を軽くすませそそくさとその場から遠ざかっていく。
まだ後ろでぎゃーぎゃー聞こえるがしーらない!
待たしてある馬車に乗り込み自宅に向かう。
大人気なかったなと反省しつつやっぱりまあ、今日のことは無礼講で
これからは関わらないよおに気を付けよう。
ゆらゆら揺れる馬車は心地よく私は眠りについた。
最後まで読んでいただきたいありがとうございます。