始まり
よくある話では現実世界で何らかの原因で亡くなって転生するっていうのが王道だ。
だがこうして転生した私は死んでない。
死んだ記憶が全くない。ただ寝ただけだ。これは夢なのか?
それにしてはリアルすぎる。
今まさに侍女のコームにとかしてもらっている髪の感覚。
着ているドレスの心地いい手触り。
窓から差し込む陽の光。
すべてがリアルすぎる。
「、、、ねえ、コーム?」
「なんですか?お嬢様」
「じつはこれはユメってことはないですよね?」
「何言ってるんですか!ちゃーんとした現実です!朝からお嬢様何だか変ですよ?私に敬語なんか使って」
「、、、あ、はは、はは。」
夢でも現実だとしても大事なことを確認しなければならないことが一つある。
「コーム。いま私っていくつでしたっけ?」
「もぉー、昨日の誕生日パーティーのこともお忘れになられたんですか?お嬢様は昨日で8歳になられました]
八歳となると学園に入学まで後七年。
ここに関してはまだゆうよがある。登場人物達に出会わずに済む方法をいくらでも考えられる。
関わったら最後。あらとあらゆる面倒ごとに巻き込まれ
嫉妬にいじめ三角関係までにも巻き込まれる。そんな人生なんか耐えられない。
本当のナラ・スティア・フォークならヒロインを助け自ら喜んで巻き込まれるだろう。
だが今のナラの中身は成人した大人だ。面倒ごとは嫌だしそこまで出来た人間でもない。
主人公達がどう過ごしていくかは気にはなるが関わりたいとも思わない。
そう、小説をみているかのようにリアルタイムで第三者として過ごすのが一番いい考えだと思う。
「うん!そうしよ!」
「どしたんですか?急に大きな声だして」
「なんでもないわ!」
「さぁ、準備ができましたよ!今日はフリーク国の王子も交えてのお茶会なので気合いを入れました!」
、、、、、、、、、
「、、え?え?なんと?」
「今日は年の近い貴族達とお茶会ですよ。その中になんと!フリーク国第一王子アグヨハ様も来られるんです!」
、、、、まじか
最後まで読んでいただきありがとうございました。