南蛮渡来っ★
=さかのぼること数分前=
タイムスリップを成功させ、タイムマシンから降りると
織田信長の寝所だったのだ。
いまにも襲い掛かってきそうな信長を目の前に仕事の作戦を考える。
悠長に考えてる時間はない、本当に襲い掛かってきそうだ。
仕方がないのでかいつまんで状況を説明していこう。
「織田信長様でお間違いないですね?私は2138年からきた未来人です。
こんな話を突然言われても不審者の戯言にしか聞こえないでしょうが、
目の前にあるタイムマシンと私が着ている服の形状等を見ていただければ、
信じるに値する話になりえませんか?」
ジェノの言葉に信長は不振そうな顔を浮かべ、ジェノの周りをくるりと回る。
次にオリオンの前に移動した信長はオリオンの胸元に目を移す。
「こんな大きな魔石ははじめてみた、お主は呪い師なのか?」
予想もしない質問にオリオンは戸惑いながら返事を考える。
「うん、未来の世界で、呪いやってる。
今日この後明智光秀が信長を暗殺するという歴史を変えろとお告げがあった。
だから、明智光秀の企てを阻止して信長を助けに来た。」
あろうことかオリオンは信長と呼び捨てにしている、どういう状況になるんだ。
「そち、無礼じゃの、だが南蛮製の製品には滅法目がなくての。
そちの容姿に免じて無礼は見逃してやろう、その代わり明智の企てを詳しくきかせい。信じるかどうかはその話を聞いてからきめようぞ。」
案外、信長は寛容なのかもしれないと思いながら私は話をするため、
タイムマシンから紅茶とクッキーを取り出し、信長にお湯を沸かすようお願いするのであった。