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第二話

リビングに出てくると、白猫は起きて朝ごはんの準備をしていた。


「お、おはよう。朝ごはんの準備はできているよ」

「メニューは?」

「目玉焼きと食パン」

皿に盛り付けられたパンを手に取り、食べる。

やっぱ美味い


「飯買ってくるから何買ってくれば良いかメモしてくれ」


流石にこの状態で人のいる所に向かわせるのは無理だろうから、俺が買いに行く事にした。


「分かった。ちょっと待ってくれ。あと、苦手な物とか予算とかは?それも考慮する」

「トマト、ナス、ダイコン、これ以上思いつかないから出てきたら言うわ。予算は〜四千円までで」

「よし、はいこれ」


量的に三日分かな?の買い物メモを渡される

特に苦手な物はなさそう


「うし、んじゃあ買ってくるわ」


家から出て、山道を下ってスーパーに向かう

俺は下手すぎて車が使えない。それに、自転車は急勾配すぎて使った方が疲れる。

なので俺は基本的に徒歩移動だ


途中で昨日オークに襲われた場所を通る。

地面が少し凹んでる。なんでこんな事になってるんだ?


待て、ちょっと待て、なんで俺はオークに会った事を忘れていたんだ。


今日休日だし少し遅れてもいいか…

一回家に引き返す。


家に帰ると、白猫が掃除している。


「ちょっと良いか?」

「なんだい?」

「昨日二足歩行の豚?にこの辺りで会ってな。んで、死にかけたから家から出れない事に気づいた」

「それは…困ったね。じゃあ昨日はどうやって撃退したんだい?」

「なんか何か固い物にぶつかったっぽくて、そしたら逃げてった。けど、周りに木がある訳じゃ無かったから謎」

「ん?ああ、もしかして昨日のあれは君だったのかい?」

「あれって?」

「昨日この辺りで魔術を使った人が居たようでね。それで、その魔術師が君だったのかと」


確かに、昨日変なことはあったが俺は魔術なんて使えないぞ?


「いや?俺は魔術何て知らないが…」

「ちょっと練習してみよう」

「え?」

「まず、外に出てくれ」

「ん?ああ」


外に出て木に向かって立たされる


「手をあっちに向けてくれ」

「え?」

「それじゃ、とにかく手から魔術を使うイメージ!」


え?魔術魔術魔術魔術…


何も起きていないけど?


「何も起きないが?」

「ああ、成程。魔力感知は出来ないと…」

「何の話だ?」

「取り敢えず、君は魔術師だ。上手くやれば魔術が使える筈だよ」


え、何それ

めっちゃロマンだけど


「え、どうやるんだ?」

「テンション上がってるね。そうだな、二足歩行豚の時に使った魔術について何か覚えているかい?」

「オークが手を振り下ろして来て、オークの手が何かにぶつかって、オークが逃げ出してって感じだな」

「それなら〜障害物を出すイメージをしてみてくれ」

「よくある魔術なら詠唱とかがあるイメージだが、それは無いのか?」

「ああ、あれは最終手段だ。今はやめてくれ」


?理解できないが…取り敢えずやってみるか


障害物出てこい!


こんな感じか?

何も起こってないけど


「お、成功だね」

「どの辺りが?」

「この辺りに石を落としてみてくれ」


空中を尻尾で指される


「うん?」


適当に石を拾い上げ、落としてみる


「おお!」


空中で石が浮き上がって落ちて来ない


「これが魔術か!」

「そうなるね。そして、君の今使った魔術は恐らく、空中に透明な障害物を出す魔術だ。触ってみてくれ」


空中をまさぐると、確かに直方形の障害物がある。


「名前とかは無いのか?」

「特に無いね。君が名付ける事も出来るけど」

「んじゃあ『結界魔術』とでもしておこう」


なんでこんなメジャーっぽい魔術に名前が無いんだ?


「なんで名前が無いんだ?」

「魔術は使用者によって千差万別だからね、一つ一つに名前をつけても統一ができないのさ」

「変なの」

「それはゲームとか創作物の見過ぎだね。ボクからしたら魔術に名前が付けられて統一されてる方が違和感だよ」


あれ、そういえばこれ消せるのか?

結界に触りながら消す様にイメージしてみる

あ、消えた


面白いなこれ

あ、大きさとか透明度とか色も変えれる


棒状にしたり、ハート型にしたり


「はしゃぐのは良いけど、魔術にも体力使うからね」

「魔力とかMPではなく?」

「難しいけど、取り敢えず体力=魔力って認識でいいよ。だけど1N=100gみたいな物で正しい情報じゃないから過信しない様に」

「ありがとう。面白い事が出来た」

「いやいや、養われてる側なんだから当たり前だよ。あと、注意点として魔術を他の人には見せない様に」


そりゃあ見られて何が起こるか分からんのだから見せる訳無いだろう


「そりゃあそうだよ」

「あと、ボクの頼んだ買い物にはいつ向かうんだい?もう魔術も習得できたし行かない理由が無いだろう?」

「あ、シンプルに忘れてた。行ってきます」

「うん、行ってらっしゃい」


山道を下ってスーパーに向かう。


えっと…カレールー、ジャム、片栗粉、からすみ、イカ

は?


いや、普通に俺の見間違えだわ

にんじん、じゃがいも、食パン、米五キロ、カレールー、まあ他にも沢山


すごいなこれ、家の経済状況もきっちり考慮された内訳だ


よし、買い終わった。帰るか


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